Avishai Cohenの最近のアルバムが良いことは解っていたのですが、間違って古いアルバムを買ってしまい、その後間があいてしまいました。
ショップに新しいピアノとドラムスのトリオのアルバムがありました。トリオのアルバムは初めてですし、躊躇なくひろいました。
ドラムスはここのところずっと一緒のMARK GUILIANA、ピアノはまるで知りませんSHAI MAESTROという若いひとです。
1曲目、ベースの音が太い、硬くないのに重い、まず驚きます。
2曲目ピアノはクラシカルな響きと叙情性を併せ持つ感じちょっとチックを思い出します。但しベースの存在感がそれを上回り、重量物のようです。
3曲目もクラシックのようなピアノではじまる曲はトラデショナル、正確なピッチのこれほど大きな音で低い音をソロするのは聴いたことがない。
4曲目、コードとリズムの繰り返しからはじまる曲は完全にインプロの感じです。途中からのピアノのアドリブは見事、太いベースのリズムとあいまってとてもハードボイルドです。
6曲目リズミックなパターンを循環させながらすすめるパターンが多いようですが、聴いている内に段々これが効いてきます。
8曲目クラシックのようなメロディラインを3者が一体となってリズミックに盛り上がっていく曲で、3つの楽器が全てリズム楽器だと感じる曲です。
9曲目こクラシックを素材にしたようで、ここでCohenのテクの凄さに圧倒されます。
このトリオ、ベースがメロディを弾く部分がおおくなり、そのぶん、ピアノは普通のピアノトリオと違って、リズムを担当する部分が多くなります。
COHENが入ってきた時のドラムスとピアノとのリズム感の合体が面白いところなので、普通に聴くとピアノがメロディを抑えているように感じます。
弾くところできちんと弾いているのでとてもテクがあり、なお抑えの効いたピアニストで(何ヶ所か若さがでてちょっと行き過ぎています。)たのしみです。
曲のテーマをピアノで弾かせると、哀愁あったり、クラシカルで綺麗に聴こえますが、やさしさの向こうには、COHENの太いベースのしっかりボイルする世界があります。
ファースインプレションでは、ベースとか、ピアノとか耳が個別にいてってしまうと、それぞれのことに関して考えてしまいましたが、何度か聴くうちに、全体的な絡まりがとてもハードに思えてきました。
聴くほどに評価が高まっていくかんじです。
やさしさをまっとったハードボイルド、COHENは、いま一番面白いベース奏者の一人だということは間違いありません。
GENTLY DISTURBED / Avishai Cohen
SHAI MAESTRO piano
AVISHAI COHEN bass
MARK GUILIANA drams
1 Seattle
2 Chutzpan
3 Lo Baiom Velo Balyla
4 Pinzin Kinzin
5 Puncha Puncha
6 Eleven Wives
7 Gently Disturbed
8 The Ever Evolving Etude
9 Variations in G Minor
10 Umray
11 Structure in Emotion