JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

ハード・エクササイズ  RATHER ODD... / TONY ARCO TRIO

2009-11-04 22:04:56 | 聞いてますCDいいと思う
rohdiaさんにTBしようと思ったら間違えてこっちに持ってきてしまいました。
2009年4月28日の記事ですが、戻し方が解りません。
しょうがないので、もう一度お付き合いください。
という事で今日は2ヶでした。



ショップに試聴で並んでいるのを、何の気なしに聴いたら、ピアノの出だしでアレッ、2曲目に飛ぶとオオッと思ってこれは買いだと、すぐ買いました。
イタリアJAZZを中心とする日本の新興レーベルalbore jazzから発売されたアルバムで、ドラムスのトニー・アルコさんがリーダーで、ピアノは若手のロベルト・タレンツィ、ベースはアーマッド・ジャマールとずっと演っているNYのジェームス・カマックというメンバーです。
まずはそのタレンツィのフレーズに驚いたわけです。
8曲のスタンダードに1曲のオリジナルで作ったアルバムで、曲名を見ると知った曲が多い。
でも聴き始めるとこれがなかなか一筋縄で行かない、すべてオリジナルみたいに感じるアレンジと節回しです。
1曲目、ドラムスに乗ったピアノのフレーズ、最初から跳ねるように始まるのに、そこにかわいいSecret Loveのメロディ、これで驚いて2曲目に飛びました。
そうするとおなじみ“Skylark”を静かに始めますが意外と力強い。これもなかなか良いと思っていると、インリズム段々と絡みある線が太くなっていきます。
3曲目は“Billie's Bounce ”ピアノで聴き始めたアルバムも、ドラムスのハードなプレーに耳が行きます。ところがピアノだって負けていない、とても個性あるフレーズで対向していると、ベースの音も重い、なかなかはハードな展開です。
ドラムスのことはよくわかりませんが、今風のポリリズムではなく、タイミングをどんどん変えて、リズム積み上げて作っていくので、古いようで新鮮です。
昔のアート・ブレーキーが、奏者と一緒になってテンポをとりながらドラムでミュージシャンを煽っているのを思い出しています。

演奏が難しいとか、どぎついということはないのに、1曲1曲の知ったメロディでいろいろ変えてくれるので、5曲目のリズムとピアノの絡み方、6曲目のベースソロからピアノの早いラインに発展するところ、8曲目のハンコックの曲のハードさやコルトレーンの“Resolution”の、このテンポ、いろいろなエクササイズが組み込まれているのです。

このアルバムを1日1回、1週間聴き続けてエクササイズすれば、「初心者の方だろうが、たるんだJAZZオヤジだろうが、また自信なく揺らだ心の人だろうが」
必ず「聴力はしっかり、しまった脳に、思いははっきり」になり、ガハハッとJAZZを楽しめること間違いなしです。

信じていただきたい、お代は後での相談です。
このレーベル、ぜひ評価していきたいと思います。



RATHER ODD... / TONY ARCO TRIO

Roberto Tarenzi(p)
James Cammack(b)
Tony Arco(ds)

1.Secret Love
2.Skylark
3.Billie's Bounce
4.Cissy Strut
5.Never Let Me Go
6.What Is This Thing Called Love
7.Lullaby For The Loved Ones
8.One Finger Snap
9.Resolution
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秋光の道を歩く Good Road / Dave Peck

2009-11-04 21:43:03 | 聞いてますCDおすすめ


とても気温が落ちて寒い日になりました。天気は良いのにちょっとつらいと思ってしまいます。そうなると、爽やかなの日差しの中でゆったりと歩いた秋の日が懐かしくなります。
道(Road)をジャケににしているアルバムにこだわっていた時期があり、そのことをJAZZ批評の「こだわりJAZZ」という特集に載せてもらったっことがあります。
道、roadは私たちのたどる筋であり、JAZZミュージシャンでも前に進むという意味では思いいれがあるようです。道のイメージを使ったアルバムはミュージシャンでも思いいれがあるだろうと28枚のアルバムを集めた記事でした。
そのうちの一枚がこのアルバム、3人がただ歩いているだけですが、これが3人が同じ道を歩くことがいいのです。
loe La Barberaは先日も日本に来ましたが、実に技を持ったブラシの達人みたいでした。
そしてピアニストのDave Peckはビル・エバンスの影響充分ですが、ボストンの郊外を歩く幾分気楽な雰囲気がメインで、これも楽な感じでいいのではと思います。
5曲目“Just in Time”は小粋に、でもこのピアノフレーズはそうお気楽ではない、研ぎ澄ましたものがあるのです。
ヨーロッパのピアニストに注目があつまりますが、アメリカにはギンギンのピアニストがいますし、C・ジェイコブとかその他しっとりと弾くピアニストもいるのです。
6曲目“The Star Crossed Lovers ”なども静かにメロディをたどって、これヨーロッパ的でない、ちょっと乾いた風味はアメリカ的です。
7曲目などかなり緊張を強いる掛け合いで、peckのピアノにラバーベラが反応をし、Jeff Johnsonのベースがそれをしっかりフォローをという凄い演奏展開です。8曲目、ゆったりとピアノトリオだ歌う演奏になります。
なんだかジャケにあるようにゆっくりと、厳しくなる前の日差しを浴び、どうでもいい話をしながらも、それでいて、問題の時はじっくりと力になるよという人の関係を思わせる、そんな感じが伝わるアルバムなのです。

この歳になると、本当の友人はだれだかわかっているわけで、そんな人と、秋の光の中を、ふむふむいいながら歩くのって、大切ですね。



Good Road / Dave Peck

Dave Peck(p)
Jeff Johnson(b)
Joe La Barbera(ds)

1. Yesterdays
2. Low Key Lightly
3. Green Dolphin Street
4. The First Song of Spring
5. Just in Time
6. The Star Crossed Lovers
7. What is This Thing Called Love
8. She Was Too Good To Me





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