ジャケを見てだけれど、テキシェとロマーノの名前に気が付いたから買いました。
1993年から94年にかけて録音された、サックスのクラウディオ・ファゾーリに後2人を加えた3種類のトリオの演奏が入ったアルバムです。
このファゾーリという人はヴェネツィア生まれで70年代から活躍しているそうですが、ほとんど接点なかったように思います。
1曲目テキシェの重たいベース・ソロからストレートで良い音色のテナーが入ると、アルド・ロマーノがドラムスを入れているのが気が付きます。フリー手前の運びが崩れることなく、渋紙色という感じです。
2曲目は女性ヴォーカリーズにソプラノサックスが加わると、ピアノのバタグリアが入ってきているのが解る、アンヴィエントのJAZZ版というか、鶯色という感じでしょうか。
3曲目テキシェのグループは今度はリズムを刻みますが、ソプラノ・サックスの方は激しいフレーズで対応します。
4曲目は3番目のトリオ、ギターのグッドリックはECMからもアルバムを出しているし、門下生も多い重鎮、テナーが入ってGATEWAYのおとなし版か、苔色という感じでしょうか。
このアルバムファゾリーニがテキシェやグッドリック、JAY CLAYTONなどの個性ある色と自分をかけて少しずつ違う世界を作った感じのアルバムです。
5曲目はギーター入りのジャズ・インプロ色のつよい感じの曲。
バタグリアらしいピアノで始まる6曲目は1曲目と同じ曲のヴォーカリーズ・バージョン。ヴォーカル入りが現代音楽より、ギターが主流派、ベース・トリオがちょっと重ためと違いがあるものの、全曲ファゾリーニのオリジナルで元は同一なものがうまく並べられたというものでしょうか。
和菓子、たとえば今の季節で言えば水菓子の詰め合わせをおくられたような、きれいに並んだのをみていろいろ並んでいるねという感じです。
いただいた和菓子を全部一人で食べられないけれど、こと音楽はすべていただいても太らないから安心です。
そういえば常日頃からご愛顧いただいている皆様には、厚く御礼申し上げます。日ごろの多大なるご厚情への感謝のしるしといたしまして、心ばかりの品をおくらさせていただきます。
引き続きご支援賜りますようよろしくおねがいします。
ということできれいに詰め合わせたようなアルバムから色が浮かび、水菓子が浮かんでこのようになりました。
お気に召しますかどうか、お気に召さないようでしたら、別のものと交換いたします。
いくらでも簡単なのでおきになさらないでください。
これからもよろしくお願い申し上げます。
Trois Troios / CLAUDIO FASOLI
Double Bass– Henri Texier (tracks: 1, 3, 7, 10)
Drums– Aldo Romano (tracks: 1, 3, 7, 10)Bill Elgart (tracks: 4, 5, 9)
Electric Guitar– Mick Goodrick (tracks: 4, 5, 9)
Piano– Stefano Battaglia (tracks: 2, 6, 8, 11)
Tenor Saxophone, Soprano Saxophone– Claudio Fasoli
Vocals– Jay Clayton (tracks: 2, 6, 8, 11)
RECORDED at Studio MM Recording Lab, Parma, Italy, on April 15, 1994 (tracks 4, 5, 9)
at Studio Acousti, Paris, France, on November 13, 1993 (tracks 1, 3, 7, 10)
at Studio 7, Milan, Italy, on June 5, 1992 (tracks 2, 6, 8, 11)
1 Why
2 Sintrio
3 Trio
4 Crepuscule
5 Jambsch
6 Why (Part 1, 2, 3)
7 Fun
8 Triangle
9 Why
10 Slow Tune
11 Sea (Part 1, 2)