昨日はメロディがゼロのアルバムで結構神経をなぜる部分があったので、それではと超メロディアスなソプラノが歌うように始めてアドリブを展開するという、とても解りやすいアルバムを聴くことにしました。(というよりか自動的に手がいった。)
それにピアノが良い、なんとラース・ヤンソンのトリオがバックです。
2曲目、テナーに持ち替えてゆったりと優しく“Once Upon A Time”このアルバム昔話も用意されているのです。
3曲目はヤンソンの“Hilda Smiles”「What'New」の時よりもしっとりと落ち着いた演奏はこの新しいトリオの成熟でしょう。ベース・ソロが格段と良くなっています。
4曲目、ソプラノが結構しっかりJAZZしているタイトル曲、ヤンソンが久しぶりにうなっていて、アドリブを楽しんでいるのが伝わります。タイトル曲が納得できる演奏です。
5曲目は美しいピアノ・ソロから始まるテナーの“賛美”はコルトレーンの「至上の愛」からの曲、1965年生まれのハンス・ウルリクコルトレーンの影響の強い世代だとうなずけます。
6曲目はタレンタインみたいにアーシーで、7曲目はオーソドックスにブルージーな演奏です。
9曲目ゆったりとしたバラッド、ハードもソフトも、テナーでもソプラノでも、なんでも吹分けて、この人参加作品がたくさんあるのが理解できます。
そして昔話というのは残りの5曲、1994年に録音されたものとのカップリングです。
バックのトリオはダニエルソンにシュベリの旧ヤンソン・トリオ、「IONVISIBLE FRENDS」の前の年の録音です。マリリン・マズールが3曲参加というこれも良い。
ちゃんと昔のヤンソンの音も聴けるし、ダニエルソンのソロもあります。なんと11曲目“At Once Always”なんかはヤンソンと初めて会った「Trio84/Eternal Now」で演っていた曲でした。
昔話なんてかいているけれど、今聞いてもときめく演奏。
最後の“To The Mothers In Brazil”の美しいバラードも「A Window Towards Being」で演奏した曲で1991年だからやっぱり昔話か。
EQUILBRIUM+ / Hans Ulrik & Lars Jansson Trio
Hans Ulrik(ss,ts)
Lars Jansson(p)
Thomas Fonnesbaek(b)
Paul Svanberg(ds)
Lars Danielsson(b)
Anders Kjellberg(ds,shaker)
Marilyn Mazur(per)
Mona Larsen(vo)
#1〜#9:2012年9月11&12日スウェーデン-イェテボリのNilento Studio
#10〜#14:1994年5月デンマーク-コペンハーゲンのSun Studio
1. Downward Dog
2. Once Upon A Time
3. Hilda Smiles
4. Equilibrium
5. Psalm
6. Horace
7. Bacharach
8. Follow The Swallow
9. Den Bla Anemone (The Blue Anemone)
10. This Is The Way It Goes
11. At Once Always
12. Secret Wishing
13. For You
14. To The Mothers In Brazil