ちょっとジャズとのつながりが少なくなっていたけれど、新しいアルバムは仕入れています。ショップでMイニシャルの棚はよく見るようにしているのは,MICHELE と言う名前のピアニストに好きな人がおおいからです。MICHELE DI TOROはずっと追っかけている人で、そのテクニック、音色、フレーズでは天才肌の折り紙つきとづっと思っています。新しいアルバムがあって、おっと見逃すところだったと、ほっと安心、いつもこの人の新しいアルバムの音をだすのはときめきます。
今度のアルバムはピアノ・ソロ、この人ダイナミックさも繊細さも陰影も、きちんと1人で表現できる人ですから、実はかなりソロ活動しているし、アルバムも何枚かはソロです。
1曲目“Wings”と言う曲、美しい音色でゆったりと始まります。アルペジオでとてもシンプルなメロディ、これはこれで良い。でもとてもゆったりしてシンプル、ハードな練習の後にアルペジオで指を整えているような感じです。
そんな感じの音色とタッチが続いて、アレッいつもとはちょっと違う感じに思います。この人見せるピアノも弾くのですが、その感じがない。
8曲目なるとこれが、アンリャ、なんとキラキラ星のメロディを変奏でひくのです。すべてトロの作曲になっていますが、タイトルをみると“With W. Amadeus”ですからもちろん小さいころに山ほど弾いたであろうモーツアルトを思いつくままに懐かしんでいるというか。
それでタイトルを見直すと、6曲目はドビッシー、10曲目はラベルだし、最後はバッハのG線上のアリアが出てきて、それもそれぞれの音楽家をきっちりと表現するというよりか、そのスタイルでピアノを気軽にならしてみるという感じです。
演奏の構想とか、配分をきちんと見せて、それが聴く人に感動をもたらすテクニシャンが、ただ無我でピアノにむかって、見せるのではなく思ったままに弾いたということでしょうか。
トロをづっと聞いてきたこちらは今までのアルバムとの違いに何が起きたのかとも一瞬おもうのですが、演奏の極みを超えて、このようなのも良いねと達人が思ったとしか思えません。ですから凄いと大感激するアルバムではありませんが、事件は現場で起きているのです。
アルバムも写真も買ってのアルバムでつかわれているポートレートだし、あまり気張らなくてもいいのかもしれません。実際1時間もかからずに録音もできたみたいです。
FLYING / MICHELE DI TORO
MICHELE DI TORO piano
01 - Wings - Michele Di Toro
02 - Improuno - Michele Di Toro
03 - Looking Far - Michele Di Toro
04 - Improdue - Michele Di Toro
05 - The Good Wine - Michele Di Toro
06 - With Claude - Michele Di Toro
07 - Tarantella - Michele Di Toro
08 - With W. Amadeus - Michele Di Toro
09 - Improtre - Michele Di Toro
10 - With Maurice - Michele Di Toro
11 - Improquattro - Michele Di Toro
12 - With J. Sebastian - Michele Di Toro