
渡辺貞夫のアルバムはすべて手に入れようとしたことがある。今はそのような気はないけど、持っていないものを見れば手に入れるかどうかを考える。初リーダー・アルバムだそうで1961年8月の録音。これは持っていたいというか、聞いておく必要があるように思った。
改めて渡辺貞夫の凄さがわかることとなった。1933年2月1日生まれだから今日で89歳、おめでとうございます。
そしてこのレコーディングは28歳、翌年バークリーにいくから、置き土産的な発想だったのかもしれないけれど、これを作ってくれてよかった。
1965年に帰国して、1966年11月に録音した「ジャズ&ボッサ」や翌年録音した「マイ・ロマンス」「ボサノバ・コンサート」と聞き比べられて楽しい。



帰国後の演奏のほうが自信に満ちた演奏なのは当たり前だけれど、このファーストの2曲目”Romanade”のフレージングなどは、全盛のころと変わらないように溌剌としている。6曲目の”M & M”はオリジナルで、その後の名曲たちを予見させるもので貴重だと思う。
こうして、聞き比べをはじめれば、菊地雅章、富樫雅彦、原田政長という今になっては信じられないようなメンバーの演奏の演奏のほうに行ってしまった。
とはいっても、このアルバム、スタートとなったもの、ありがとう。
SADAO WATANABE / SADAO WATANABE
渡辺貞夫 (as,fl)
仲野彰 (tp)
八城一夫 (p)
原田政長 (b)
猪俣猛 (ds)
長谷川昭弘 (ds)
Del Sasser
Romanade
Now's The Time
Just In Time
Greasy
M & M
Amen
My Elegy