JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

贈りたいものは何 届いたものは何 これから贈るものは何

2012-07-06 22:42:03 | その他


回復の見込みのない友人に、何ができるかということの前に立ちつくさざる得ない。
具合が良くないととう知らせに、数日前に見舞って、一日でも心身と心が安らぐ一日と願ったけれど、実際にはどうしようもなかった。
ベットでTVをみるのもも、はや億劫だし、負担のない心安らぐ音楽を聴いてもらえたらと思ったが、実際には病室の他の人もいるし、具体的には難しい、でも何もしないより、もしもと思って、持っているCDから曲をえらんでまとめようと始めてみました。
でも予感の通り、それは友に届ける前に、本日、友は次の世界に旅立って行きました。

もちろんこちらも覚悟のあることですから取り乱したりしません。
贈りたいと思った安らいだ一日がこのような形で訪れたのでしょう。

今週最初に聴いた、「遅いということは無い」という曲に導かれて見舞いました。
「改まって言うけれど、永い間ありがとう」と言って握手を交わした。
今となっては、その導きはとてもありがたいこととなりました。
そのあと「Gif」tをききながら贈りたいものを考えていましたが、それももしかしたら、向こう側からの私に対しての贈りものだったのかもしれません。

それにしても、出会いは素晴らしいものだった、ここで絶たれた具体的な関係も、もしかしたらそのこと自体あまり関係ないかもしれない。もはや具体的に意思を交わせない友に、でもまだまだ出来る事があるように思うのです。

これからお葬式にむけて出来ることをしてみます。
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贈りたいもの Gift / Manabu Ohishi

2012-07-05 22:11:16 | 聞いてますCDおすすめ


澤野工房の前作「wish」で大石さんの曲がとても良かったので、次がでたら買おうと思っていると同じメンバーでのアルバム「GIFT」が出ました。

成功したパターンを繰り返す危険を冒して、前作を超える作品を作り出す冒険をしたかったと澤野氏がノートに書いているけれど、うがった見方をする私は、作ってみたら大成功だったのでこういっているのではと思ってします。それほど制作者にとって、いや聴く方にとってもこの作品はすばらしい作品になりました。

1曲目、ゆったりと始まる演奏は、包み込むような曲で相手のことを思う心がそのまま曲になっているような、優しさに満ちた曲。
このアルバム“Gift”とか“Recovery”とか今の私にとって気になる題名が多いのです。
2曲目は線のはっきりしたベースとドラムスとの対比がしっかりした演奏になりましたが、これもノートに鍵盤を打鍵する仕方を変えて演奏したと書いてあるように、音がとても強くなったのが良かったようです。
3曲目もそんな感じピアノでラインがしっかりした演奏になっています。
4曲目がタイトル曲“Gift”1曲目と対をなすよに、相手のことを思っているような優しい曲。
贈り物、本当に贈りたいものは実は届けることは不可能で、どうしようもないのだけれど身体と心が安らかに過ごせる1日を友にとどいて欲しいと思う。
そして6曲目が“Recovery”だから、もしかしてこれは何処かから私に対してのGiftかもしれません。
7曲目途中からピアニカに持ち替えて、パリ録音の楽しさを織り込んだのでしょうか。
8曲目はオリジナル、大石さんという人なりを知りませんが、オリジナルの曲からは、とても心遣いにとんだ人柄というものを感じます。
ですから最後の曲は“Honesty”

ほんとうに届いて欲しいものは贈ることは不可能ですが、何とか気持ちが届いて安らいで欲しい。

Gift / Manabu Ohishi

Manabu Ohishi (p,pianica)
Jean-Philippe Viret (b)
Simon Goubert (ds)
2012年2月3,4,5日録音


1. Ambition
2. Hisyô
3. Riverside
4. Gift
5. Softly, As in A Morning Sunrise (Duo)
6. Recovery
7. Memories of Paris (Duo)
8. All Because of You
9. Honesty (Solo)
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知性が満ちる It's Won't Be Late / Rossano Baldini

2012-07-04 22:23:19 | 聞いてますCDいいと思う


ショップで見ていて、そういえば豊田さんのアルボーレ・ジャズをしばらく忘れていたことに気がつきました。
まるで知らない人のピアノ・ソロだけれど、豊田さんの審美眼は折り紙つきだから迷わず購入、値段も1,000円と特別設定です。
幾つか買ったなかで、とにかく気になって一番に聴きましたが、とても気に入りました。
オリジナルが5曲に、モンクとコルトレーンとサッド・ジョーンズの有名曲にサターダスト、良い選曲です。

1曲目、ピアノに無理にメロディをのせない、言葉を選んで語りかける感じで始まります。
そうすると2曲目が、モンクス・ムード、もちろんモンクの曲だけれど、モンクみたいというよりは、モンクを知的に表現したような演奏です。
3曲目バロック的なテーマから展開する曲は整っていて説得力のある演奏です。
4曲目は現代音楽的な奏法もみえる、構造のしっかりした曲、4ビートのピアノをこのように弾くのは最近珍しく思います。
5曲目は静かなエレジー。
6曲目が“ナイーマ”ゆったりと初めて、原曲のモーダルな部分を引いたような感じて勧めていくと、発展したテーマで結構激しい部分を作っていきます。
7曲目のスターダストはシンプルに美しく。
8曲目、“A Child Is Born ”はこの曲の美しい部分をさわやかに表します。
最後がオリジナルで賛美歌の様なハーモニーでつづっていく曲。
題名の“It Won’t Be Late ”は昨日の私にとってとても意味深な曲名です。

この曲を聴きながらというか、この題名に命じられるように、とてもつらい状態にある友人のお見舞いにいきまいた。



It's Won't Be Late / Rossano Baldini

Rossano Baldini (p)

1.Unknown (Rossano Baldini)
2.Monk’s Mood (Thelonious Monk)
3.Theme For Jon (Rossano Baldini)
4.Rubber Wall (Rossano Baldini)
5.Elegy (Rossano Baldini)
6.Naima (John Coltrane)
7.Stardust (Hoagy Carmichael)
8.A Child Is Born (Thad Jones)
9.It Won’t Be Late (Rossano Baldini)
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お姉さんは強い TOGETHERNESS / Monica Dominique Palle Danielsson

2012-07-02 23:02:49 | 聞いてますCDおすすめ


ゆったりと散歩をした翌日は早い時間にお見舞いに行くことにていましたが、オクサンが急激に腰がいたくなったという。
昨日重たい買い物を持って帰ってきたのがいけないのかもしれないと言う。
手が痛かったり、肩が凄くこるというので、先週から整体医院にちょうどかかりだしていたので、急遽そこで見てもらうことにして、車で送り迎えに変更です。
場所は都内の渋谷の隣町、家から1時間、治療が一時間というので、1時間私は隣町で過ごしました。
送っていってあげるなどと下心見え見えでしたが、静かに運転してなどという指示を着実に守って出かけました。
渋谷ではピアノ・トリオが3っデュオが1っ、ソロが1っでどれも良い感じです。とてもお安い、著作権のきれたLPをまとめたもの1っでオクサンを待つ間に(30分以上遅れた)1つ聴いたけれどとてもよい、聴いたのはまるで知らないソロだけれど、それは後にして今日はこのアルバム、パレ・ダニエルソンのデュオなので、これは即決定です。

1曲目、出だしからふくよかなピアノの音とメロディを大切に弾くのがとても良い感じです。
ジャケは何だろうと思えば、ピアノのモニカ・ドミニクとパレは姉弟だそうで、小さい頃の写真でした。
一寸歳の離れたお姉さんみたいです。しっかりつないだ手がかわいい弟を守る感じ、このお姉さん、女優でもあって御年72才、パレの6才年上です。
2曲目“Begin the Beguine”なんて一寸ダニエルソンは演らないようなものも、選曲はお姉さんがしたように感じでます。
3曲目がドビュッシーの“月光”、タッチがしっかりして音も結構太い、ドビュッシーもJAZZで演っちゃうからねとお姉さんが決めたように感じます。
このお姉さん、結構太いところは太く、強いピアノを弾くひとです。
6曲目、“My funny Valentine”はあまり得意な曲ではないけれど、この演奏が良い、高いところの硬質な音でのフレーズが甘くさせない力を持っています。
8曲目“ポエム”はクラシック、チェコのズデニェク・フィビフの曲で、これも落ち着いた音をつむぐ美しい演奏で好きです。
9曲目はモンクの曲を一寸女性の雰囲気をもって、でもモンクです。
12曲目からはミッシェル・ルグランの曲が続いて、ダニエルソンがやりやすくなった感じです。
良くした曲を兄弟で演奏することってある部分とても楽でしょうね。
たとえば私も年が離れた姉がいますが、それでも子供のころはジャケ写真のように、世話を追ったところがあります。
でも子供は子供、同じ風景をみて育ったわけで、夏休みのしばらくの間、田舎の海すごしたことが海のイメージとして共に浮かぶはずです。
ですからえんそうも、互いを探る部分を端折って、とたんに同じ次元で海を思うし、親しんだ曲になると、一緒に口ずさむようになるのでしょう。
それがこの後半のルグラン、大好きな13曲目“You must believe in spring”でもちろんビル・エバンスを思い出しますが、さすがこれはこれでとても良いデュオになっていて、これが姉弟の勝利でしょうか。
それを引き続く“What are you doing the rest of your life?”演奏は題名にもあるように二人がこれからのことを静かに語り合っているような、まるで音楽の技の流れをこえた二人がいるのです。

もう一度、ジャケをながめて、お姉さんは強いと思いました。
オクサンは坐骨神経痛だすうです。

TOGETHERNESS / Monica Dominique Palle Danielsson

MONICA DOMINIQUE (p)
PALLE DANIELSSON (b)

1. Angel eyes
2. Begin the Beguine
3. Clair de Lune
4. Everybody's song but my own
5. Laura
6. My funny Valentine
7. Once upon a summertime
8. Poeme
9. Ruby my dear
10. Den sista jantan
11. Soon it's spring
12. The summer knows
13. You must believe in spring
14. What are you doing the rest of your life?
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