思い出せることよりも思い出せないことのほうがはるかに多い。世界は鏡でできているわけじゃないのになにを見てもそこに自分の黒っぽかったり白っぽかったり 赤っぽかったりする断片が映っている息苦しさ。それが自意識だとするなら自意識のない犬や猫が うらやましくなる。中高年になると フジツボやイソギンチャクがふえてゆく。根をおろした岩礁から身動きできなくなる。海鳥がやってきて糞をしていってもきみはそこにしがみついていなくちゃならない。ああ なんだか眠いなあ。もう十分寝たはずなのに。
行為が意識のクサリからはなれて一人歩きしている。
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降る雪や明治は遠くなりにけりこの俳句は、まだ学生だった中村草田男さんが、昭和6年(1931)に詠んだたいへん有名な一句。わたしの計算に間違いがなければ、明治が去って19年後の感慨なのである。だから来年ははや平成25年となるわたしが、「昭和は遠くなりにけり」と慨嘆しても、なんら不思議ではなかろう。昨日「つぶやき」で書いたように、友人がやっているネットラジオ「昭和ラヂオ」に招かれ、1時間半ばかり、友人2人とおしゃべりし、その内容を録音してきた。マイクロホンを前に、公開を前提にしてしゃべったのは、はじめての経験であった。あとでどう編集されるのか?出席した当事者にとっては、硬軟とりまぜた愉しい「昭和懐古談義」となった(^-^)
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