今日はヒマなので、書評を一本書いておこう。
丸谷才一さんの「闊歩する漱石」。本屋で「文学のレッスン」を立ち読みしていたら、おもしろかったので、そのまま買って帰った。それがきっかけで丸谷さんの著書を7-8冊買って、そのうち何冊かを読みおえた。アマゾンを参照すると、まだかなりたくさんの本が売られている。お亡くなりになったのは、2012年10月。
文芸雑誌で「巨星墜つ」みたいな論調の追悼エッセイを見かけ . . . 本文を読む
その意味はことばで問えば失われてしまうだろう。
だから見つめるだけ。
考えず 感じるだけ。
そんなにも曖昧で 毀れやすい
一瞬の光景をとらえるために
フォトグラファーはいのちを削る。
途方に暮れたようにたたずんでいたかと思うと
走るように歩いていく。
彼の右手には小さなカメラが握られている。
視線が到達する その一歩先にあるイメージに向かって
彼の指が動く。
・・・動く。
写真には愛情か・・・ . . . 本文を読む
バラが咲きバラが散る。
通勤途上の道端で あの人の瞳の奥で。
いやおうなしに時間の波間をはこばれていく。
子どもたちの甲高い声が聞こえる。
もうとっくに黄ばんでしまったキャンバスの中で
あの人はいつまでも微笑んでいる。
モナリザなんかには少しも似ていないけれど
ぼくはいつだって あの日の可愛い笑顔を思い出すことができる。
夢のようだね。
夢のようさ。
痛かったね。
痛かったさ。
あのときの数百万 . . . 本文を読む