二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

もしもわたしが地獄に堕ちたら

2016年08月09日 | Blog & Photo
昨日はうれしいことがあったので、少し長くなるけれど、久々昆虫観察記事を書いておこう♪

この異常な高温は今日がピークになるらしいが、昨日もすごい猛暑。
午後の早い時刻に、前橋も35.5を記録した(~o~)
ランチにスパゲティを食べたあと、しばらく時間が空いたけど、さてどうしようとなった/_・)/_・)

少し考えてから、意を決し目星をつけていた河川敷緑地へ出かけてみた。クルマを飛ばせば、5~6分の距離にある利根川右岸。
さすが猛暑のため、人影なし。軽くひと周りしてから、木陰に入り、草むらを丹念に眼で拾って歩いた。

そのとき発見したのが、TOPにあげたゴマダラチョウ。クモの巣にかかって、ゆらゆら揺れていた。見るとまだ体液を吸われてはいない。翅の損傷もほとんどないキレイな個体だったけど、頭部がやや不自然にねじれていた(^^;)



この子がそのゴマダラ。
クヌギの幹に止まらせてやったら、必死でしがみついている。
しか~し・・・わずか2~3分でぽろりと地面に落下する。
「おやおや、どうした? もう草臥れ果てたか!」
同じことをくり返したが、やっぱり数分で地面に落ちる。
やがて、なぜそうなるかに気が付いた。原因はアリ(T_T)
アリには弱った虫がすぐにわかる。そうしてその足に取り付き、刺したり咬んだりするようだった。

アリから逃れようとして、ゴマダラは地面に落下する。
「これもなにかの縁だから、アリのこない葉っぱを探してやろう。ほらここなら、しばらくは大丈夫。少し休んだら、また大空へ羽ばたけ!」
それからすぐその場をはなれたのでどうなったか最後は見届けてはいない。
わたしは芥川龍之介の「蜘蛛の糸」を思い出していた(^^)/ 種本は仏教説話だけれど、芥川はそれを童話に仕立てた、アレである。
そしてわたしは、確信したのだ。
もしも運悪く地獄に堕ちたら、きっとあのゴマダラチョウが迎えにきてくれるだろう、と。
アハハハ、それはまあ、ジョークとしても、もしかしたら、近いうち、そんな夢をみるかもしれない。一寸法師のわたしは、ゴマダラチョウの背にまたがって、大空をヒラ~リヒラヒラ滑空する(^^)/~~~
そんなメルヘンチックな夢をみたっていいだろう(^^♪

この日、つまり昨日だが、わたしにはツキがあったのだ。
ローソンでスピード籤をひいたら、アイスクリームが当たったし(笑)。



ところで、この子がだれかおわかりだろうか?
ツマキシャチホコガという蛾である。興味をもったら、ネットで検索してみるといい。
蛾は擬態の名人だが、この子は折れた木の枝に擬態している!



芝生の中に頭を突っ込んでいる。バッタのように、2~3mなにかが飛んだ・・・と思って近づいたら、コレだった。たしか過去に、一度だけ榛名山麓で出会ったことがある。
飛びたたなかったら、わたしも傍を素通りしていただろう。



このほかにも、興味深い昆虫にいくつか出会った。
まず数年ぶりに撮影できたムラサキシジミ。ようやく撮れたクリアな開翅ショット! いや~うれしかった、いつもてもこのメタリックブルーに痺れる、しびれる♪
木陰に4~5頭がいたのを確認できた。



そしてつぎはコムラサキ(^^)/
開翅ショットはおまけのようなものだけど、こっちはクリアに撮影できた。
近隣の樹液酒場がつぎつぎと閉店してしまい、めったに見かけないわたしにとっての稀少種。



こちらはトホシテントウ。
ナナホシテントウはどこにでもいるけど、これはそうそう見つからない。
甲高というのか、こんもり盛り上がった背中が可愛らしいではないか。
Faceもね(^-^*)/



さて、最後はこちら・・・なんていう虫だかご存知?
カゲロウ、蜉蝣と書く、あのカゲロウですね。
http://insects.exblog.jp/iv/detail/?s=8656836&i=200805%2F25%2F08%2Fb0025008_1725457.jpg
こちらに卵の画像がある。
細いほそい白糸のさきに、卵(らん)がいくつもぶらさがり、風があると、草の穂のように揺れる。わたしも自宅の裏庭で見かけ、撮影した経験がある。

昆虫たちの生態は、その気になって観察をはじめると、不可思議と驚異に満ちている。
彼らはあなたのすぐそば、近隣をひと周りすれば「そこ」にいる。
つまり、見ようとしなければ「見えない隣人」なのである。
セミ、コオロギなど例外も存在するけれど、基本的には沈黙の世界の住人。
したがって、耳をすましても、なにも聞こえてはこない。
観察し、考察する。
彼らからはなれはしまったけど、夏がくーれば思い出す♪ のは、わたしの場合、尾瀬ではなく、昆虫たち(笑)。

夏は本来、生命が爆発し、奔騰するシーズンなのだが、わたしは暑さに茹だって、ナスのように萎れ、うらめしげに夏雲を見あげるゞ(´Д` 
弱ったもんであ~る。
ヒマのある皆さんは、エアコンの涼風にあたりながら、オリンピック&高校野球観戦かなあ。


※機材はニコンD7000&タムロン90ミリF2.8マクロ、オリンパスOM-D5&ED 12-50mm F3.5-6.3 EZを使用しています。
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