二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

天空の城

2011年11月12日 | Blog & Photo


今日午前中に自転車に乗って、ふらりとやってきたお客さん。
問題をいっぱい抱えていて、われわれ不動産業者にとっては、はっきりいって、最低レベルの客であった(T_T)

そのNさんはこんな人。
64歳男性、独り暮らし。
1.酒くさいので、おそらくワンカップの日本酒をきこしめしている。
2.いま住んでいるマンションが5万円/月。
3.仕事はなく、年金暮らし。20万円近い支給額だという。
4.しかし、ガンの手術をし、抗ガン剤治療に3万円/週かかるという。
5.現在生活保護をうけている。しかし、5万円もするマンションに暮らしているのでは、その支給を打ち切る、といわれているので、安いアパートに引越をしたい。予算は3.5万円。この金額は市の福祉課が認定する家賃の上限となる。
6.「たしかな収入のある保証人、つまりお身内が県内に居住していますか?」と訊ねたら、ことばをにごしてしまった。

こんな人は、基本的に、民間のアパート・マンションには入居できない・・・と考えたほうがいい。生活保護者は市が家賃を払ってくれるというので、積極的に受け入れていた業者や大家がいたが、昨年後半から、生活保護を打ち切られるケースがふえていろいろなトラブルが起こっているからである。
Nさんにはまことに気の毒だけれど、仕事をしながら、時代の暗い波濤のようなものを実感させられるエピソードとして書きとめておこう。

さて――ムリをして上州七日市の撮影に出かけたつけが風邪の症状を悪化させ、10日11日と、咳に悩まされ、まだその症状が治まっていない(^^;) 近隣の公園駐車場にクルマを止めて、1時間ばかり休憩。
少しウトウトしていた。眼が覚めたら夕刻。
夕空にきれいなうろこ雲が広がっていた。
トップに掲げた写真が、それ。
で、思い出したのはこんな曲。
http://www.youtube.com/watch?v=HkII8y5bavk&feature=related
「君を乗せて」天空の城ラピュタ 挿入歌。
ラピュタが大好きなわたしは、それを見上げながら、悠久の音楽と、ロマンチックな気分がこみ上げてくるままに、数分間その場にたたずんでいた。
すると、その空にひと筋の真っ白いヒコーキ雲があらわれ・・・。



なんの音も聞こえてはこないのに、ヒコーキ雲は、夕空を切り裂いて、北西の空を、ぐんぐん遠ざかっていく。
「な、なんてきれいなんだろう。なんて・・・!」
この写真から、そのときの気分が、いくらかはつたわるかな(?_?)
こういう光景の中に「天空の城」が出現したら、わたしは、その実在をきっと信じるだろう。

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