二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

ある日あるとき ~ネガカラーの快楽

2014年10月01日 | Blog & Photo
1台のカメラボディ
1本のレンズ(単焦点レンズ)
1種のフィルム(ネガカラー)

それによって、視神経が目覚める。
FM2を修理に出したり、F3の中古ボディを買ったりしたのが、禍したのか、幸いしたのか、まあ、どっちともいえるだろう(^^)/
24枚撮りフィルム210円、現像代650円・・・として、1枚あたりの単価は約35円。
24枚撮りといっても、25枚撮れることが多い。
これはデジタルで撮影した場合の、何倍になるのだろう?

だけど、視神経の快楽では、フィルムで撮影したほうがはるかに深い。
代価とひきかえに、わたしのまなざしが研ぎすまされていく♪


トップにあげたのは、息子が愛用している目薬の小瓶。
「今日は55ミリのマイクロレンズを使って被写体を探そう」
そう考えて、暗室のドアを開け、レンズを物色。
抽斗(ひきだし)にふだんはめったに出番がないレンズが、10本近く放り込んである。
古いニコンのマニュアルレンズを装着したとたんに、玄関ホールに置いてあったこの小瓶が眼についた。



こちらは出窓のカウンターの上にある置物。
ISO200なので、シャッタースピードは1/15~1/60を表示している。
手ぶれ防止機能など、あるわけがない(笑)。
わたしはなにかに寄りかかって、慎重にシャッターボタンを押す。



昔標準レンズといわれた50ミリ前後の画角は、わたしがいちばん好きな画角。
またマクロ域は、一眼レフならではの視覚的な領域である。
いうまでもなく、レンジファインダー機や二眼レフが苦手とする領域である。

ニコンがいうFXフォーマット=フルサイズは、今年まではわたしにとっては、フィルムカメラのこと。
来年はどうなるか・・・まだ決めていないからわからないけれど。

1台のカメラボディ=ニコンF3
1本のレンズ(単焦点レンズ)=Aiニッコール55ミリF3.5
1種のフィルム(ネガカラー)=コダカラーGOLD200


レンズを替えたことで、視神経が目覚める。
わたしはこのセットを携え、通勤途上寄り道することにした。



F値が3.5なので、ひとみの位置がずれると、すぐにスプリットが翳ってしまう^^;
この場合、マイクロプリズムやマット面でピントを合わせることもある。
55ミリは街撮りにも使えるオールマイティーなレンズ。
ニコンD7000用に40ミリのマイクロももっているけれど、出番はかなり多い。



これはこの日、いちばんのお気に入り。
ゲームセンターのガラガラの駐車場に、風車(かざぐるま)みたいなものがつらなって空を横切っていた。
その向こうに見える、3戸の住宅が、まあ、なんと対照的なことだろう。
誇張のない、ある意味平凡極まりない画角だけれど、わたしはしげしげとこの写真に見入る。
「いい風景だなあ・・・なんともいえないディープな味がひそんでいるぞ」
こういう風景にめぐりあうと、ほんとうにうれしくなる。
その場で眺めた風景より、なんとはなしに「撮影された風景」のほうが立派に見えるのはなぜだろう。

う~ん、なぜだろう?



※写真はすべてF3とAi55ミリF3.5マイクロ、コダックGOLD200で撮影しています。
スキャナ=キヤノン9000F M2。解像度1200dpi。
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