二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

榛名くだもの街道をゆく ~「郷土遊覧記」番外編

2019年05月16日 | Blog & Photo
   (めずらしく何の予定もなかったので、高崎市西部のくだもの街道沿線をカメラ散歩)


世は「ハレ」の写真ばかり撮りたがるアマチュアさんが多数派。
なぜ「ケ」の写真を撮らないのだろう?
ありきたりな日常茶飯に、人はたいした価値を認めないのかなあ、それともわたしが臍曲りなのか?
ガイドブックだとか、現地パンフレットだとか、「フォトコンテスト」という雑誌だとかに掲載されているような、どーしてそーゆー型にはまった写真を撮りたがるのか、わたしにはよく理解できない。

人が撮る写真を、自分も撮りたい、売れているアイテムを、自分も欲しい、ベストセラー小説や映画を自分も読んだり見たりしたい・・・というのは、誇張していえば「他者志向性」の毒が回っている証拠だ、とわたしは思っている。
だから行列してまで、そーゆー写真を撮りたガ~~ル(゚ペ)ハハハ

リアルとは何か・・・。
“その場”に立つことで、はじめて見えてくるもの。
天候や時間やフォトグラファーの気分や、季節の移ろい。それらが形成する“その場”とわたしの視神経との一回限りの出会いこそ、フォトジェニックなるものの核心なのだ。そーなんだよね。
わたしが、その日その瞬間その場で発見したもの。写真はとてもパーソナルなものだと、ある時期以降、そうかんがえるようになっている。


1.
トップに挙げた一枚、梨の直売所。
この街道はよく見ていくと、それとない風情があって、数年に一度カメラ片手に訪れる。
近年ではオリンパスペンE-P3がきたとき、2時間くらいかけて歩きまわった。
「くだもの街道」という道路標識を、数カ所で見かけた。いつそんな愛称がつけられたのだろう?
「里見梨」は、群馬では有名な秋の味覚♪



2.
この情景を発見したときは少し興奮した。
満艦飾という古めかしい表現があるけど、思わずそれを思い出した。
乾モータースさんには、小さなお子さんが何人かいるのだ。道路に沿ったアルミフェンス、そしてくくりつけられた日傘・・・わたしのためにあつらえられたステージではないか!
しかし、ちょっともの足らない。
わたしが感じた“興奮”が、このフレーミングでつたわるのか(?_?)ムム


3.
いちご農園の直売所もあった。
右奥へつづくストリートが、くだもの街道。
いちごの幟旗の赤は訴求力抜群・・・といっていいだろう。
この建物は元来は住宅用だったと思われ、60年あるいはもっと古い時代に建築されたものを、そのまま使用しているはず。
そこが何とも奥ゆかしいなあ。


4.
街道筋からそれたところに、お豆腐屋さんがあった。
しかも現役! 
いや~、これこそ、街撮りの醍醐味じゃな~、うれしくなった(^^♪
立去ろうとしたとき、振り返ると軽トラが帰ってきたのが見えた。
増築、増築で、こーゆーアジア的混沌とした建物ができあがる。そこが見所。


5.
下に咲いているのがマーガレットだというのはわかるのだけど、
上の花は何だろう(?_?)
クリーム色がかった白い花弁の中に、赤紫の芯が潜んでいるのが、思わせぶり(*゚ー゚)v
この花の名をご存じの方、いらっしゃいますか?


5-2.
こちらがそのクローズアップ。
以前何度か見たことはある。シャクナゲ(石楠花)に似ているので、ちょっと調べてみたけど、よくわからない。
花の直径5-6cm、繊細かつエレガント、わたし的には異国情緒たっぷりな華やかさ、艶めかしさを感じた。


6.
広神建設さんの3階建。特徴があり、遠くからよーく見える。
とても個性的なデザインだけど、もしかして雨仕舞があまりよくないかもしれない。
外壁にも傷みが出ている。
むろんそういったディテールをふくめ、被写体としては見応えある建築物となっている。
なかなかイイですよねぇ、こんな風合い(^ー^)ノ
ここの御曹司と、過去に経緯(いきさつ)があったことを、ボンヤリ思い出した。


7.
何といったらいいのかしら。
「これ、この一隅はどう?」としかいいようがないように思える。
ペリカン便という看板と、その上の、消えかかった文字広告にしびれる。
時間が研きあげたものへの愛おしさ♪
交通量が激しく、うまくフレーミングできなかったので、
腰にぶら下げたソニーRX100のズームに頼ってしまった(^^;)ナハハハ


8.
アサヒビールの立看と赤いツルバラの競演。
このときばかりは24~70ミリのズームレンズが欲しくなった。
やむをえず、ニコンD7000&タムロン90ミリを使ったが、少し窮屈なフレーミングになってしまった。おまけにWB設定「曇り」なので、黄ばみもある(・ω・)

5年後、いや10年後。
撮影しながら、わたしはタイムスリップしている。過去へ、そして未来へ。
「過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい」
・・・とは、森山大道さんの名言!
フォトグラファーとは、目撃者なのであ~る。時代や世相の・・・。
そんなことも知らないで、昨日もスマホでパチリ! 今日もパチリ!
な~んてやっている人の、何となんと多いことだろう^^;アハハ


■使用機材
キヤノン6DMⅡ&EF40ミリF2.8STM
ニコンD7000&タムロン90ミリF2.8マクロ
ソニーRX100M3

※5-2、9がニコンD7000、7がソニーRX100M3、ほかはすべてキヤノン6DMⅡによる画像。

最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。
以上 //おしまい

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 眼力(めぢから)を研こう | トップ | これだけよく写れば »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Blog & Photo」カテゴリの最新記事