二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

お客様各位

2016年06月28日 | Blog & Photo
久しぶりに地元前橋を歩いて、街角やそこでお見かけした人物スナップを撮ったので、「その時間」を至近距離から回顧してみる(^^;)

トップの写真は、スナック「リ子」閉店のお知らせ。
旧市街を歩いていると、よく「閉店のお知らせ」という貼紙を見かける。
地方都市・・・とくに昔ながらの商店街の凋落。
昭和40年代、50年代はあれほどにぎわっていたのに、人々はどこへ消えたのだろうと、わたしは訝しむ。
栄枯盛衰は世の常とはいいながら、その目撃者、記録者としてのわたしには、感慨ひとしお。

ヒト・モノ・カネが、一つところに集積し、他の場所からは失われていく。「地方消滅」とは、わたしにとっては他人事ではない。
前橋でも全天候型巨大ショッピングモールができてから、中心商店街の凋落に拍車がかかった^^;
人間には「他人指向」がある。人が集まるところに、自分もいきたがる。
売れ筋商品を、「わたし」も欲しいと欲望する。ランキングが気になって仕方ない方や、どんなに混雑していようと、絶景スポットへ出かけたがる方がいる。
そこに他人指向、他者志向性が存在する。
金子光晴の「おっとせい」ではないが、わたしはそれらに背を向け、一人ポクポクと歩いていく、カメラを手にして。



これはデパガ(いまは死語だが、デパートガールの省略形)の外出。某デパートの化粧品売り場の女性たちが、ランチを食べにいくのだろう。



またこちらは、帽子の専門店。
手作り看板のぬくもりがなつかしい。
撮影したものは、わたしにとっては「発見したもの」なのである。視神経が敏感になっていると、ふだんは見えないいろいろなもの、情景が眼に飛び込んでくる。
それらが、還暦をとうに過ぎた一人の男を、ある思いの淵に誘い込む♪






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