二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

本の話 2024年

2024年02月24日 | 小説(国内)
「御宿かわせみ」は現在第3巻「水郷から来た女」をクルーズしているところ。
「湯の宿」は少しおもしろかったけど、ほかはそれほどでもない。あまりに型にはまっているのが多いせいか、読書をしながらスリルがまったく感じられない。
これを書きながら平岩弓枝さんは事件というか、ミステリにすり寄っている。海外作品をしばらく読んでいたせいか、いかにも物足らないなあ(´Д`)
「お茶を濁しているんじゃないの」と、ついいいたくなってしまうものが多すぎ。いましばらくは我慢して読むつもりだけどね。
短編「水郷から来た女」も、後半はドタバタしてしまって、感心するいとまがなかったよん。

このところ“つまみ食い”という症状が発症してしまって、どうも落ち着かない。たまにこういう病気になる。あっちへいったり、こっちへきたり。花粉症ではないけれど、2月3月は、よくこういう症状に罹る。
一人遊びに近いので、それでどうだ! ということもないから、しばらくすればつぎの“穴”の中に潜り込むだろう。

海外作品からシフトチェンジして、わが国の歴史・時代小説をクルーズしている。
山本周五郎、池波正太郎、司馬遼太郎は、手許にたくさんの蔵書があり、およそ50~60巻がスタンバイしている(^^;;) 母がときおりあきれていたが、たぶん死ぬまでに読み切れはしないだろう。

「軍師二人」 司馬遼太郎短編集
「雨あがる」(映画化作品集) 山本周五郎

「軍師二人」は、ほかのものを探していてひょっこり出てきた。読もうとは以前からかんがえていた。
「女は遊べ物語」「嬖女(めかけ)守り」の2編はじつに司馬さんらしく、シャープな仕上がり。一ひねりしてあるところが、司馬さんの、歴史への洞察力をまざまざ感じさせる。司馬遼太郎の得意分野のうち、“説話”に寄り添ったものは、これまで読んでこなかった。「嬖女(めかけ)守り」は鮮やかな秀作である。

一方「雨あがる」はこのあいだBOOK OFFで100円の棚にあったもの。昨晩「深川安楽亭」を読んでいて、異様な雰囲気に呑み込まれそうになった。
小林正樹監督が「いのちぼうにふろう」という映画にしているそうである。しかし、わたしは映画は観ていない。
「狂女の話」(「赤ひげ」の1編)「五辨の椿」(第6話)は期待をはぐらかされた。まだ途中なので、これからのお愉しみ♬





ほかにはこんな本をスタンバイさせてある。
どちらもたしか100円の棚で見つけたものだったと思う。
「疫病短編小説集」 これまでの疫病について書かれた海外短編集
「淫女と豪傑」 武田泰淳中国小説集(短編集)

そしてこういう本を久しぶりに“発掘”し、ほこりをはらってリビングの手が届く範囲にあつめた。



室生犀星の「蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ 」(講談社文芸文庫)は、犀星が最後にいきついた境地をまざまざと浮かび上がらせた傑作との評価が高いもの(‘ω`)
読もう読もうと思っているうちに、時間切れとなってしまいそう・・・。

今日はレビューではなく、漫然たる本の話となったにゃ(笑)。

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