廃車置き場でぼくは考え込んだ。
何ということだろう 始末の悪いこのゴミの山
膨大な排泄物。
現代のテクノジーと誇らしげに人間はいうけれど
地球はそもそも人間を信用していない。
わがまま過ぎる。
悪知恵がまわり過ぎる。
他の生物を殺し過ぎる。
都会の高層マンションに住んでいる人は
そもそも 地表の何たるかを知らない。
どこもかしこも舗装し
便利な生活を“エンジョイ”するため
改造してしまったのだ 断りもなく。
小鳥はいないし 虫もほとんどいない。
人工物でおおわれ うめつくされた風景。
ピリオドのような 蟻の糞のような
あわれな人たちが 右往左往し
「この国をどうする」
「幸福って何だ」
「おれの生活を保証してくれ」
・・・と大騒ぎしている。
どこの国であろうが
地球は関知しない。
だって勝手に国境という名の線をひいただけだから 地図の上に。
もっともっと我慢しろというのかね?
母なる地球に。
かくいうぼくだって
その犯罪者のかたわれ。
赦してもらえるのかもらえないのか
いま瀬戸際に立たされている人間たちよ。