<金価格2,100ドルを突破> 今後も金は上がるのか? ジム・リカーズ |
”金価格”と”金利”の動きは連動しているのか? size 最近の市場の動きを見る限り、答えは「イエス」だろう。 現在、金価格の上昇が続いている。金は10月の1オンス当たり1,800ドルほどから、今月過去最高を更新した。 出所: Business Insider size
この”金価格の上昇”は、同時期に起きた”10年物国債価格の上昇”と相関している。 出所:TradingView size
そして現在、米国債金利は10月19日の5.00%から、現時点で4.17%に低下。 0.83ポイントの低下は小さな数字のように思えるかもしれないが、実際はそうではない。 これは、国債の世界で激震が走ったようなものだ。 以下で説明するように、市場の兆候は金価格と債券価格の相関関係が今後数か月間続くことを示唆している。 債券の特殊性基本的に金利が下がれば、国債の市場価値は上がる。これが債券の基本だ。出所:日本証券業協会 size
しかし、債券には、多くの投資家が認識していない特異性がある。 「金利が下がれば債券価格は上がる」。だが、金利が下がるたびに、債券が上昇する割合は一定ではない。 金利が下がった時、金利の低下に対する国債価格のドル価値は上昇する。 もし、金利が1ポイントの低下をした場合、8%から7%に下落する場合と、3%から2%に下落する場合では、下落率という観点で割合が異なる(3%から2%に下落した場合の方が下落率が高い)。 そして現在、金利の低下は加速し、さらに低下しつつある。つまり、債券の価値はますます大きくなっているのだ。 これは、投資家にとって大きなチャンスだと言えるだろう。 なぜ金価格が上昇するのか?金の価格は景気やインフレ、政治など、さまざまな要因によって左右する。しかし、その様々な要因の中で、一定期間では特に大きな影響を与える1つの要因が存在する。 現状、金価格にとって最も重要な要素は”金利”である。 なぜか? この関係について簡単に説明するならば、「国債と金は、ともに投資家の資産配分を担う高品質な資産である」ということだ。そして、金には利回りがない。 そのため、国債の利回り(金利)が低下すると、利回りゼロの金は国債と比べて魅力的になり、金価格は上昇を始める。 金と国債の関係については、上記の説明の通りであるが、重要なのは、金利が今後も下がり続けるかどうかである。 そして、金利の低下と同期して金は上昇を続けるだろうか? 米国経済の清算が近いこの謎は「経済は消費者によって支えられている」という事実によってわかる。これまで消費によって経済は成長してきた。米国のGDPは2023年1-3月期が2.2%、4-6月期が2.1%、7-9月期は4.9%と好調であったのだ。 しかし、景気後退の兆しは現実的であり、さらに悪化している。 実際、消費者は持続不可能な道を歩んできたのだ。 2020年4月からの1年間、米政府はパンデミックによる景気低下を防ぐため、 ・トランプ前大統領:成人1人当たり1,800ドル ・バイデン大統領:成人1人当たり約1,400ドル これらの手当を支給した。 出所:CNBC size
それに加え、9,000億ドルの給与保護プログラムや、学生ローンの停止、FRBの金利ゼロ政策、インフレ削減法など、多くの景気刺激策を行ったのだ。 だが今、それらはすべてなくなった。結果、短期金利は5%を超え、住宅ローン金利は7%を超過、学生ローンの返済が再開。パンデミックへの対策という言い分はもうない。 おそらく、これから米国経済の清算が始まるだろう。 逆境を活かす投資チャンス通常、金利は景気後退の開始時に、ピークへ達するのではなく、景気後退が始まった後ピークに達する。そして失業率が上昇し始めると、金利は低下し始める。 今、金利がすでに低下しているという事実は、景気後退が始まっていることを示唆しているのだ。 さらに金利は、今後も低下する可能性がある。投資家は、それを十分に理解しておく必要がある。(おそらく半年で、2%以下のレベルに低下すると予測している) そうなれば、金価格がさらに上昇する可能性が高い。おそらく1オンス当たり2,300ドルか、それ以上になるだろう。 これらのトレンドが揃い、金と債券の間に、好循環が生まれる今、投資家にとっては10年に1度のチャンスが到来している。 これほど良い状況は滅多にないだろう。 〜編集部より〜 これから2024年の世界経済・株式市場はどうなるのでしょうか? 私たちに待ち受けるリスクとそれに備える方法とは? ジム・リカーズさんは5つの観点から「2024年が波乱の年になる」と予測しており…パラダイム・レポート最新号では、2024年の5大シナリオについて解説しています。
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