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クリスマス大暴落は予兆か 大投資家ジム・ロジャーズが予言する「史上最悪の下げ相場」
2018年12月28日 公開 ジム・ロジャーズ(訳:大野和基)
<<2018年12月25日、「クリスマス暴落」が株式市場を襲った。1年3カ月ぶりに日経平均が1,000円超も急落したのだ。株価は一時2万円台を割り込み、各紙は「世界経済減速の懸念」と報じた。
世界3大投資家の1人として知られるジムロジャーズは、驚くことに2018年夏の時点で今回の事態を「予見」していた。2019年1月17日に刊行される新著『お金の流れで読む 日本と世界の未来』の中で、アメリカ発の経済危機が近いうちに起きるだろう、と断言しているのだ。その真意やいかに――。>>
※本稿は『お金の流れで読む 日本と世界の未来 世界的投資家は予見する』(ジムロジャーズ著、大野和基訳 PHP新書)より一部抜粋・編集したものです。
史上最悪の世界恐慌は確実に来る
私は、ジョージ・ソロスと「クォンタム・ファンド」を立ち上げる以前に、イェール大学とオックスフォード大学で歴史学を修めた。歴史は、さまざまなことを教えてくれる。
たとえば、「4~8年の周期で大きな経済問題が起きる」ということもその1つだ。
今後1~2年のうちに、私が生きてきた中で最悪の経済危機が起きると予想している。なぜなら、世界中の負債額が史上最悪の数字を記録しているからだ。これで米中貿易戦争も絡んだら、とんでもない大惨事になる。
国際金融協会(IIF)によると、政府、企業、家計、金融機関を合わせた世界の債務残高は2018年3月末の時点で247兆ドル(約2京7000兆円)。10年前の2008年末と比べると、約43%、75兆ドルも増加している。
その一方で世界の国内総生産(GDP)の合計額は37%、24兆ドル増加にとどまっている。GDP比で見た債務規模は2.9倍から3.2倍に拡大しており、稼ぎに見合わない借金を抱える構図は、リーマンショック当時と変わらないどころか、悪化している。
2008年にアメリカでリーマンショックが起きて以来、世界中の国で債務が膨らむようになってしまった。10年前はほとんど借金がなかった中国でさえも、いまは多大な債務を抱えている。
アメリカの中央銀行も、そのバランスシートはたったの10年で500%も膨れ上がっている。500%とは、実に驚異的な上昇率だ。何十年という歳月を経て500%上昇した、と言われても信じがたいというのに、それがたったの10年という短期間でそこまで上昇してしまうとは、まったく理解の範疇を超えている。
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● USAの株価分析。インフレ調整しているUSAの長期チャートがエリオット
波動分析には最高の材料です。270年のサイクルが体制のサイクル
ですが、その中には90年サイクルが3つ含まれます。
● 90年の2つ目のサイクルの崩壊が、1929年に始まる世界恐慌です。
これは戦後の1949年にようやく終わっています。この20年間
=1929~1949年はいわゆる調整波=トライアングルですが、
● 第二回目の90年サイクルの調整でもあり、また30年サイクルの調整波
でもあります。30年サイクルとは、1919年からの10年間の上昇波
を加えたものです。
● つまり第二回目の90年サイクルの最後の波は、調整波20年+10年の
上昇波という少しいびつな波ですが、丁度30年で終わっています。
歪なのは90年サイクルの調整波でもあるという事がその原因でしょう。
● その後の30年サイクルは、1949年~1966年~1982年に見られます。
つまり、上昇波は1949~1966年の事です。17年間です。
下降波=調整波は1966~1982年で16年間です。
● 合計33年間ですが、1/fゆらぎで、少し伸びています。その後の
30年間のサイクルは、1982~2000~2020と予測できます。
上昇波は18年間で、史上最高の期間となっています。
● 不景気を乗り越えたUSAの永遠の繁栄が始まったと誤解した期間です。
それは不老長寿の薬を見つけたと興奮するのに似ています。
サイクルは自然現象ですから、永遠などはあり得ません。
● その後に下降波が現在まで続いています。つまり2000~2019(2020)年
までが下降波となりますが、これは実際の株価を見るとなかなか
分かりにくいですが、インフレ調整後の株価を見ると一目瞭然です。上図☝
● 実際の株価は、例えばリーマンショックの前には1万4千ドル前後まで
上がりましたが、上記のチャートを見ると、インフレ調整した場合の
株価は,2000年の1万ドルより低いのがわかります。上図☝
● インフレ調整しないと分かりにくいですが、その目で見ればわかります。
つまり調整が始まる=暴落が始まると普通はお金をばらまいて
その苦痛を取り除くのが普通です。だからインフレになるのです。
● 日本ではお金をこれでもかこれでもかと国民から搾り取り、国民に
腹切りを強いたので奈落の底まで下がったのです。
1990年から19年間の調整波がそれにあたります。
● つまり日本経済をガタガタにしたのは、三重野総裁から白川総裁までです。
ようやく黒川総裁で、少しだけ経済のわかる人がトップになったのです。
それでも本丸財務省が邪魔するので、インフレは起こらないのです。
● 金融緩和すればインフレになります。不景気にはその政策が重要ですが、
日銀はそれが全く理解できないので、金融緩和しながらその横で資金の
回収と増税による回収を行い、今でも景気の足を引っ張っているのです。
インフレになりようがありません。経済がわかっていないのです。
● 2000年からのダウ調整波はインフレ調整前では、特殊な形=拡大型下図☟
トライアングルを示していますが、インフレ調整するといわゆる
サイドウェイ=ホリゾンタルを示しています。上図☝
● 又トライアングルは所謂第4波でしか出ないものですから、その後の波は
必然的に第5波となります。言い換えれば最後の約30年間で、
第三回目の90年サイクルが終わることになります。
● それは、同時に270年サイクルの終わりを意味します。これは今の
資本主義体制が終わることを意味します。それの形は第二回目の
90年サイクルの暴落が参考になります。
● つまり、1919年から10年間の急上昇の上昇波が起こり、その後に
大暴落が20年続いて、世界恐慌となったのです。第2回目の
90年サイクルの崩壊で世界大戦が起こったのです。
● 来るダウは、2020年から上昇波が10年ほど続き、その後に大崩落が=270年
サイクルの大崩壊が起こるのが、私の予測です。エリオット波動から
必然的に導かれる人類の宿命なのです。西洋文明の崩壊でもあります。
● 270年サイクルの崩壊では、すさまじい崩壊が起こることが予想されます。
それが革命の時代であり、さらに世界戦国時代への幕開けとなって、
世界、特に西欧はカオスの時代へと突入するのです。
● これを理解することが、エリオット波動の理解では最も大切となります。
トライアングルは第4波しか出ないというのは、法則ですから
必ず覚える必要があります。
クリスマス大暴落は予兆か 大投資家ジム・ロジャーズが予言する「史上最悪の下げ相場」
2018年12月28日 公開 ジム・ロジャーズ(訳:大野和基)
<<2018年12月25日、「クリスマス暴落」が株式市場を襲った。1年3カ月ぶりに日経平均が1,000円超も急落したのだ。株価は一時2万円台を割り込み、各紙は「世界経済減速の懸念」と報じた。
世界3大投資家の1人として知られるジムロジャーズは、驚くことに2018年夏の時点で今回の事態を「予見」していた。2019年1月17日に刊行される新著『お金の流れで読む 日本と世界の未来』の中で、アメリカ発の経済危機が近いうちに起きるだろう、と断言しているのだ。その真意やいかに――。>>
※本稿は『お金の流れで読む 日本と世界の未来 世界的投資家は予見する』(ジムロジャーズ著、大野和基訳 PHP新書)より一部抜粋・編集したものです。
史上最悪の世界恐慌は確実に来る
私は、ジョージ・ソロスと「クォンタム・ファンド」を立ち上げる以前に、イェール大学とオックスフォード大学で歴史学を修めた。歴史は、さまざまなことを教えてくれる。
たとえば、「4~8年の周期で大きな経済問題が起きる」ということもその1つだ。
今後1~2年のうちに、私が生きてきた中で最悪の経済危機が起きると予想している。なぜなら、世界中の負債額が史上最悪の数字を記録しているからだ。これで米中貿易戦争も絡んだら、とんでもない大惨事になる。
国際金融協会(IIF)によると、政府、企業、家計、金融機関を合わせた世界の債務残高は2018年3月末の時点で247兆ドル(約2京7000兆円)。10年前の2008年末と比べると、約43%、75兆ドルも増加している。
その一方で世界の国内総生産(GDP)の合計額は37%、24兆ドル増加にとどまっている。GDP比で見た債務規模は2.9倍から3.2倍に拡大しており、稼ぎに見合わない借金を抱える構図は、リーマンショック当時と変わらないどころか、悪化している。
2008年にアメリカでリーマンショックが起きて以来、世界中の国で債務が膨らむようになってしまった。10年前はほとんど借金がなかった中国でさえも、いまは多大な債務を抱えている。
アメリカの中央銀行も、そのバランスシートはたったの10年で500%も膨れ上がっている。500%とは、実に驚異的な上昇率だ。何十年という歳月を経て500%上昇した、と言われても信じがたいというのに、それがたったの10年という短期間でそこまで上昇してしまうとは、まったく理解の範疇を超えている。
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● USAの株価分析。インフレ調整しているUSAの長期チャートがエリオット
波動分析には最高の材料です。270年のサイクルが体制のサイクル
ですが、その中には90年サイクルが3つ含まれます。
● 90年の2つ目のサイクルの崩壊が、1929年に始まる世界恐慌です。
これは戦後の1949年にようやく終わっています。この20年間
=1929~1949年はいわゆる調整波=トライアングルですが、
● 第二回目の90年サイクルの調整でもあり、また30年サイクルの調整波
でもあります。30年サイクルとは、1919年からの10年間の上昇波
を加えたものです。
● つまり第二回目の90年サイクルの最後の波は、調整波20年+10年の
上昇波という少しいびつな波ですが、丁度30年で終わっています。
歪なのは90年サイクルの調整波でもあるという事がその原因でしょう。
● その後の30年サイクルは、1949年~1966年~1982年に見られます。
つまり、上昇波は1949~1966年の事です。17年間です。
下降波=調整波は1966~1982年で16年間です。
● 合計33年間ですが、1/fゆらぎで、少し伸びています。その後の
30年間のサイクルは、1982~2000~2020と予測できます。
上昇波は18年間で、史上最高の期間となっています。
● 不景気を乗り越えたUSAの永遠の繁栄が始まったと誤解した期間です。
それは不老長寿の薬を見つけたと興奮するのに似ています。
サイクルは自然現象ですから、永遠などはあり得ません。
● その後に下降波が現在まで続いています。つまり2000~2019(2020)年
までが下降波となりますが、これは実際の株価を見るとなかなか
分かりにくいですが、インフレ調整後の株価を見ると一目瞭然です。上図☝
● 実際の株価は、例えばリーマンショックの前には1万4千ドル前後まで
上がりましたが、上記のチャートを見ると、インフレ調整した場合の
株価は,2000年の1万ドルより低いのがわかります。上図☝
● インフレ調整しないと分かりにくいですが、その目で見ればわかります。
つまり調整が始まる=暴落が始まると普通はお金をばらまいて
その苦痛を取り除くのが普通です。だからインフレになるのです。
● 日本ではお金をこれでもかこれでもかと国民から搾り取り、国民に
腹切りを強いたので奈落の底まで下がったのです。
1990年から19年間の調整波がそれにあたります。
● つまり日本経済をガタガタにしたのは、三重野総裁から白川総裁までです。
ようやく黒川総裁で、少しだけ経済のわかる人がトップになったのです。
それでも本丸財務省が邪魔するので、インフレは起こらないのです。
● 金融緩和すればインフレになります。不景気にはその政策が重要ですが、
日銀はそれが全く理解できないので、金融緩和しながらその横で資金の
回収と増税による回収を行い、今でも景気の足を引っ張っているのです。
インフレになりようがありません。経済がわかっていないのです。
● 2000年からのダウ調整波はインフレ調整前では、特殊な形=拡大型下図☟
トライアングルを示していますが、インフレ調整するといわゆる
サイドウェイ=ホリゾンタルを示しています。上図☝
● 又トライアングルは所謂第4波でしか出ないものですから、その後の波は
必然的に第5波となります。言い換えれば最後の約30年間で、
第三回目の90年サイクルが終わることになります。
● それは、同時に270年サイクルの終わりを意味します。これは今の
資本主義体制が終わることを意味します。それの形は第二回目の
90年サイクルの暴落が参考になります。
● つまり、1919年から10年間の急上昇の上昇波が起こり、その後に
大暴落が20年続いて、世界恐慌となったのです。第2回目の
90年サイクルの崩壊で世界大戦が起こったのです。
● 来るダウは、2020年から上昇波が10年ほど続き、その後に大崩落が=270年
サイクルの大崩壊が起こるのが、私の予測です。エリオット波動から
必然的に導かれる人類の宿命なのです。西洋文明の崩壊でもあります。
● 270年サイクルの崩壊では、すさまじい崩壊が起こることが予想されます。
それが革命の時代であり、さらに世界戦国時代への幕開けとなって、
世界、特に西欧はカオスの時代へと突入するのです。
● これを理解することが、エリオット波動の理解では最も大切となります。
トライアングルは第4波しか出ないというのは、法則ですから
必ず覚える必要があります。