★ http://www.nikkei.com/article/DGXMZO82440460X20C15A1000000/
「21世紀の資本」は経済書としては異例のベストセラー(著書を手にするピケティ氏)=ロイター
「我々は99%だ」。ちょっと前に話題を呼んだ、米金融界に対する抗議運動「ウォール街を占拠せよ」のキャッチフレーズである。全人口の1%のカネ持ちに所得や資産が集中する。そんな格差社会への抗議である。
確かに格差は広がっているようだが、実態はいまひとつハッキリしない。そのモヤモヤを歴史的なデータに基づいて解きほぐしたのが、パリ経済学校のトマ・ピケティ教授である。
誰でも分かるグラフを使って、格差の実態を浮き彫りにした。それが、日本でもベストセラーになっているピケティ著『21世紀の資本』だ。700頁余りの本書は荷が重いと感じるなら、新聞への寄稿を収録した『トマ・ピケティの新・資本論』にエッセンスが記してある。
嘘・その❶ 資本収益率と経済成長率
■格差拡大は「資本収益率が経済成長率を上回っているから」
格差が拡大した理由について、ピケティ教授は明快な回答を示している。歴史を通じて、資本(財産)から上がる収益(資本収益率)は、経済活動の伸び(経済成長率)を上回っているからだ。資本収益率をr、経済成長率をgと表せば、「r>g」となる。今後、世界の経済成長率が低下していくとみれば、資本収益率との開きは一段と広まってく勘定だ。
嘘・その❷ トップ0.1%の所得シェアー
自称インテリたちの間では、今やこの不等式(r>g)は大はやり。意味するところは、真面目に働いて得られる所得よりも、財産を運用して得られる所得の伸びが大きいということだ。いきおい、財産を持っている人と持っていない人との格差は、広がっていく。
■「市場だけに任せていては格差は拡大し続ける」
結果として、国全体でみた財産、つまり国民資本も膨らんでいく。今や国民資本の残高は、毎年の国民所得の5倍から6倍に達している。これは毎年の稼ぎ、つまり所得の5~6年分ということだ。日本だけは例外的に国民所得に対する国民資本の割合が低下しているようにみえるが、これは1990年以降のバブル崩壊の結果だ。
もう少し巨視的にみれば、国民所得に対する国民資本の割合は19世紀から20世紀初めにかけて、ものすごく高かった。第1次、第2次の両大戦で財産が失われたことで、国民資本の比率はいったん大幅に低下した。そして1980年ごろから、レーガン、サッチャーによる市場重視の経済改革を経て、再び拡大していく。
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ピケティ教授が強調するのは、市場経済には所得に対する資本の拡大を自動的に是正するメカニズムが存在しない点だ。しかも米国を中心としたアングロサクソンの経済圏では、ごく一部の経営者(スーパー経営者)が並外れた報酬を得る仕組みが定着し、大きな所得格差をもたらしている。かくして、市場だけに任せていては、格差は拡大し続ける、という。
■「所得だけでなく財産にも累進課税を」
格差に対する教授の処方箋のひとつは、お金を持っている人には高い税率を課す累進課税である。レーガン、サッチャー改革の本場である米英では、税の累進の度合いは緩められる方向にある。教授の提言はその逆である。
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さらにピケティ教授は一歩進めて、所得や相続ばかりでなく、資本(財産)に関しても累進課税を導入すべきだという。注目すべき提言だが、各国ごとに資本税を導入したのでは、国外に財産を持ち出す動きが増えかねない。
こうした資本逃避を封じるには、各国が税の面での協調体制をつくる必要がある、というのである。税の国際協調は、言うはやすく、行うは難しい。とはいえ、先進国の首脳たちも格差の問題をもはや避けて通れなくなっている。
改めて注意しておきたいのは、ピケティ氏は経済成長そのものを否定しているわけではない点だ。不等式「r>g」からも明らかなように、成長の低下は格差拡大を招く。格差是正に熱心な論者が、成長に無頓着なのは変だ。ピケティ理論に立っても、バブル崩壊後に著しく低下した成長率をできるだけ回復させることが、この日本では重要な課題となる。
(注)グラフデータはパリ経済学校トマ・ピケティ教授のホームページから引用
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Are your Eyes Knotholes? Pikettty?
● グラフを見れば、実際はピケティの云う事とは全く逆の事が見えてきます。彼は意図的に
資本主義時代と他の時代を混同させたり、最近の格差の広がりを全て資本主義の
せいにする間違いをおこしています。
● その❶の資本収益率と経済成長率の比較の図であるが、見方を変えれば、全く解釈が異なります。
近代資本主義は、英国では1700年代の中頃、産業革命の後からなのです。その前の
資本主義とは関係ない大昔の時代をも広範囲に含めながら、意図的に間違った
印象を与えようとしています。
● 彼の云うような事とは全くの逆の事が、グラフから見て取れます。つまり、近代資本主義以前は
その格差が酷く、つまり経済成長率よりも資本収益率が圧倒的に高いのがみて取れます。
● そして、近代資本主義が発展すると、急激にその格差が縮まっているのが観て取れます。
勿論下の線=経済成長率が、上の線=資本収益率を上回る事は有りませんが、
資本主義以前の時代に比したら著しく改善しているのが観て取れます。
● そのような傾向は、少し見れば馬鹿でも判ります。このグラフはピケティの云う事とは真逆の事
資本主義時代こそ、経済成長が相対的に他の時代に比して高く、時代は豊かになっている
事を現しています。現実に今の西欧は、他のどの時代に比しても、地球の歴史上
最も豊かな時代であることは、馬鹿でも判ります。
● 又右肩下がりの線は、まだ来ぬ未来を予想して、まるで急激に下がるかのように予想しています。
これも恣意的なものであることは、年代を見れば分かります。まだ来ぬ未来の単なる予測です。
未来は現実ではなのです。1950年台から2012年までは、特に資本収益率さえも低下傾向に
ある事を、語っていません。むしろ資本収益率は低下傾向にあるのです。
● その❷の トップ0.1%の所得シェアー図であるが、むしろ1920年代以前の格差が酷いことを
示しています。これが急激に低下するのは、1930年代の後半からで、これはいつも言う
戦争は所得格差を縮まるという事を示しているのみです。
● つまり戦争は、あらゆる税を掛けるためには、最大のチャンスを与えてくれるのです。
特にこの図の様に、所得は最もはっきりとした形を見せてくれますが、
● むしろ我々の知りたいのは、戦争で儲ける輩がいる事が分かっているのに、そのような戦時利得
の輩等の、資産の増大傾向等の情報がない事です。確かに戦争を名目に多くの人の
所得は制限されるでしょうが(⁼お国の為に拠出せよと言う強制で)、
● 又ハイパーインフレなどで急激な資産の消失が観られるのが普通です、その分その資産は更に
裕福な一部の人に移っているはずです。0.1%ではない、0.001%の本当の
超富裕層に資産が移っているはずです。
● 戦争は並の富裕層からも所得を奪うでしょうが、問題は総資産です。その総資産が売却される
過程で、平時の平和時に、富裕層の所得が増えてくる現象が観られるとも言えます。
● 最近の所得の格差の上昇は、以前に比したら、まだまだ酷いとは言えません。これから
再度のリーマンショック、又最後株価の上昇とが重なれば、その波の形は
又異なった形を見せるでしょう。
● 特に2029年~2046-2059年の英米仏型資本主義の崩壊が来れば=予測では第三次大戦がくれば、
その右肩上がりの波は、多分下がるでしょう。つまり、調整波の下がりは、いつも書いて
いるように、ABCと下がるのです。そのBは一見元に戻るかのような、調整の調整です。
それが1980年からの格差増大と思われます。
● 1980年からの格差の再度の広がり傾向は、それ自体が以前よりも酷くないという事と
更にやがて来る、資本主義の崩壊と動乱の時代を迎えて再度下がるのでしょう。
つまり今の格差の増大はやがて来る資本主義の崩壊を暗示させます。
● ピケティは全く恣意的に自らのデータを、解釈しています。マルクスもそうでしたが、
煤にまみれて母と子供が炭鉱で重労働に従事した初期の英国資本主義時代を
憎みながら資本論を書きました。今のインドの児童労働よりも酷い時代の
事です。しかし、その後ゆりかごから墓場までの英国へと豊かになった
事は見ていないのです。共産主義者は意図的にそれを隠しています。
● 今のフランスは、イスラムからの難民も仕事が与えられ、失業すれば手当がもらえ、お産は
100%の援助がもらえる、この世の正に天国なのです。マルクスも天国で後悔して
いるでしょう。今のフランスに戻りたいと。働かなくても豊かな人生があるのです。
● 今の日本でも働かなくても、200万人以上の人が生活保護で、派遣労働者よりも豊かに
生活をしているのです。
● この様に歴史を俯瞰し、データを見れば、近代資本主義こそ,歴史上あり得なかった豊かな
世界を築いてる事は、馬鹿でも判るのです。嘘だと思う人は、近代資本主義でない国に
行けばよいのです。すぐにわかります。どこの国ですって?
● 北朝鮮です。キューバです。中共です。イラクアフガニスタンです。ロシアです。ウクライナです。
これら資本主義でない国に行けば、一日で戻ってくること、請合います。
● この様にデータの解釈は、彼らの先入観で幾らでも反対の解釈に持っていけるのです、マルクスしかり、
ピケティしかり。まともに歴史を解釈する人はいないのでしょうか? 否います。
物言わぬ黙っている大衆が歴史の真実を語っているのです。
● ただ史上最も豊かで、大衆が大活躍できる素晴らしい近代資本主義でも寿命があることは毎度
書いています。英米仏はその時が段々と近づいているのです。
● 健康の大切さは、失って初めて判ります。健康で仕事している時が人生の最も幸せで充実した時で
あったかが判ります。病気で老いて後悔しても後の祭りです。健康な時に精一杯、人生を
謳歌する事をお勧めします。どのような時代でも何れ、時代は終わるのです。