海外ジャーナル
米国で、50歳以上の男性1万2786例、55歳以上の女性1万3085例(平均年齢67.1歳)を対象に、ビタミンDと海洋性長鎖オメガ3脂肪酸による自己免疫疾患リスクの抑制効果を無作為化二重盲検プラセボ対照試験で検討した(VITAL試験)。
参加者を2×2要因デザインにより、ビタミンD(2000IU/日)とマッチさせたプラセボに割り付け、さらにオメガ3脂肪酸(1000mg/日)とマッチさせたプラセボに割り付けた。主要評価項目は、追跡期間中(中央値5.3年)に自己申告した自己免疫疾患の新規発症とした。
その結果、ビタミンD群では、投与群123例とプラセボ群155例に自己免疫疾患が確認された(ハザード比0.78、95%CI 0.61-0.99、P=0.05)。オメガ3群では、投与群130例とプラセボ群148例に自己免疫疾患が確認された(同0.85、0.67-1.08、P=0.19)。参照群(ビタミンD群とオメガ3群いずれもプラセボ;88例が自己免疫疾患発症)と比較すると、ビタミンDとオメガ3投与のハザード比は0.69(95%CI 0.49-0.96)、ビタミンDのみ投与では0.68(同0.48-0.94)、オメガ3のみ投与では0.74(同0.54-1.03)だった。