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石鋸で蛇紋岩を切断する「擦切り分割」実験中・・・縄文の技術

2020年06月14日 08時12分01秒 | ぬなかわヒスイ工房

蛇紋岩を石鋸(いしのこぎり)で切断する実験中。

ヒスイ加工には使われていないが、磨製石器作りに使われていた「擦切り分割」という技法。

1時間で深さ4㎜くらいの溝が掘れ、予想外にまっすぐ綺麗に切れることが判明。蛇紋岩はアスベストの原料になるくらいだから、マメに洗って換気もきちんと!
全周に溝を入れたら石棒(せきぼう)のようではないか( ´艸`)
 
あと5時間くらいかけて溝を深くして、ヒスイのハンマーでコンと叩けば、板チョコみたいに分割できると思うが、あまりにも手間暇がかかるために、最盛期の中期には廃れ、「敲打法・こうだほう」に取って変わられるようだ・・・納得!
 
写真の石斧は、膝柄(ひざえ)に装着した横斧と、左右に角を持つ「定角式」の磨製石器で、木を削ったり、掘ったりする時に使われた、ノミやカンナの元祖で、木椀や丸木舟作りの必須アイテム。
 
茶色い磨製石器は、拙宅から出土した晩期くらいの本物!
 
学校で旧石器時代と新石器時代を習った記憶はあっても、その区別を忘れた人のために説明すると・・・
 
旧石器時代は石を打ち掻いて作った「打製石器」を使っていた「はじめ人間ギャートルズ」の時代(笑)
 
新石器時代は、石器を研磨した「磨製石器」を使い、樹の伐採や木工が盛んになった縄文時代で、丸木舟も出土してくるので、水上交通が盛んになり、交易範囲が広がった時代だと解る訳。
 
こういう解釈をすると、縄文時代は木工の夜明けの時代で、堅いケヤキで厚さ5㎜の木椀や木皿を作り、浮彫して漆まで塗っているので、漆工芸の夜明けの時代でもある訳ですねぇ。
 
局部的な筋肉痛はないけど、全身が怠いで~す。
 
でも面白いからやめられませ~ん!
 
 


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