旅と歴史

全国各地の史跡を取り上げて紹介しています。

荒神宮

2007年07月01日 | 旅 歴史
 上田市諏訪形の千曲川沿いに荒神宮がひっそりと佇んでいます。地元では荒神さんと親しみを込めて呼ばれています。荒神という神様は一般に、家内安全・火の神・かまどの神とされています。
 上田藩主であった真田氏、仙石氏、松平氏からも祟敬篤く、仙石氏からは元和元年(1615)神料地として諏訪形字豊田沖に6石1升5合を拝領しています。  治承4年(1180)高倉宮の平家追討の宣旨をうけた木曽義仲はこの地に滞陣の際、家来の今井兼平の子を、この荒神宮につかわして戦勝祈願しています。  別当の職名を受けた文化8年(1811)若宮、高町の大火災で荒神宮も焼失したそうです。文久3年(1863)彫刻家としても有名な大工棟梁竹内八十吉によって再建されています。  木曽義仲の重臣、今井兼平の墓もあります。荒神宮にはこの他にも石造五輪塔があり上田市の有形文化財に指定されています。巴御前が義仲の子をここにかくまっていたともいわれています。  荒神宮の本殿は覆屋でおおわれています。昭和43年(1968)に上田市の有形文化財に指定されています。太郎山神社や金昌寺なども手掛けた竹内八十吉の芸術です。三間社流造りで唐破風の向拝、屋根は柿葺きです。三面が切目縁脇障子付きの造りになっています。特に彫刻は華麗です。柱の上は竜・獅子・象などでうめつくされ、軒先には大きな鳳凰が飾られています。
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