東京都台東区浅草に浅草寺(せんそうじ)があります。
金龍山浅草寺は昔から「浅草の観音さま」として親しまれ、老若男女、外国人観光客が入り交じり、お参りの人々で賑わいをみせています。都内では最古の寺院として知られています。坂東33カ所観音霊場の第13礼札所としても知られています。
雷門からの境内には宝蔵門、本堂のほかに本坊の伝法院(国重文)、五重塔、二天門(国重文)、淡島堂、滝廉太郎作曲の「鳩ポッポ」歌碑等があり、訪れる人々を楽しませてくれます。
浅草といえば浅草寺。参道の入り口にある雷門は浅草の代名詞であり、下町のシンボル雷門から宝蔵門までの浅草寺への参道は、一般には仲見世通りとして多くの人々に親しまれています。
約300mの道沿いには江戸時代から商いを続ける老舗を含め、雷おこし、人形焼、江戸玩具、べっこう細工等90余の店が軒を連ねています。
大化元年(645)、僧勝海が現在地に堂を建て、天慶5年(942)、安房国守・平公雅により再建されました。下総から鎌倉に向かう源頼朝が参詣し寺領を寄進しています。戦国時代には北条氏綱によって再建されています。
天正18年(1590)、江戸に入府した徳川家康は浅草寺を祈願所と定め、寺領500石を与えました。浅草寺の伽藍は中世以前にもたびたび焼失し、近世に入ってからは寛永8年(1631)、同19年(1642)に焼失、3代将軍徳川家光により、慶安元年(1648)に五重塔、同2年(1649)に本堂が再建されました。このように徳川将軍家に重んじられた浅草寺は観音霊場として多くの参詣者を集めました。
年間約3千万人の人々が訪れる浅草寺は、ほおずき市など風情のあるイベントが多い所です。3月と10月の18日にある金龍の舞、毎年12月17-19日の羽子板市などで賑わいます。
本堂手前に建つ伝法院は浅草寺の院号で住職の居住する本坊の称号に用いられています。客殿、玄関、使者の間、大台所などは安永6年(1777)の建造物です。客殿、玄関、大書院、小書院、新書院、台所などが平成27年(2015)に国の重要文化財に指定されました。
玄関上の瓦には菊のご紋章があります。上野の宮様(公遵法親王)が浅草御殿とされて約3年間にわたり宿坊とされたことから使われています。
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