東京都豊島区巣鴨にとげぬき地蔵(高岩寺・こうがんじ)があります。
「とげぬき地蔵」は巣鴨にある曹洞宗のお寺です。正式には、萬頂山高岩寺(こうがんじ)といいます。本尊は地蔵菩薩(延命地蔵)です。とげぬき地蔵の通称で親しみを持って呼ばれ、多くの熱心な信者を持っています。
高岩寺は慶長元年(1596)神田明神下同朋町(現在の外神田二丁目)に建立されました。 明暦3年(1657)明暦の大火で、下谷(現在の岩倉高校のある場所)に移転し明治24年(1891)現在の巣鴨の地に移転したそうです。
正徳5年(1715)、毛利家の御殿女中が、折れた針を誤って飲み込んでしまい、おおいに苦しみました。西順という僧が、霊験あらたなる地蔵尊の御影があると御影一枚を水で飲ませたそうです。
しばらくすると女中は腹中のものを吐き、その中に御影があったそうです。水で洗ってみると、四分ばかりの針が御影を貫いて出ていたというのです。この評判は江戸市中に広がりました。
高岩寺の延命地蔵に祈願すればもろもろの病気のトゲが抜けると庶民の信仰を集めたそうです。
本尊は秘仏の延命地蔵菩薩ですが行列をして祈願しているのは、境内にある石像の観音菩薩像です。
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