京都府京都市左京区浄土寺真如町に真如堂(真正極楽寺)があります。
真如堂は天台宗の別格本山で、洛東の神楽岡に建てられています。正式には鈴聲山(れいしょうざん)真正極楽寺と号し、真如堂とは本堂の名です。真如堂の建立は古く永観2年(984)です。比叡山延暦寺の常行堂の阿弥陀如来像を、神楽岡の東にあった一条天皇の母である東三条女院(藤原詮子・円融天皇女御)の離宮に、安置したのが始まりです。離宮の跡は現寺地の東北に当り「元真如堂」といわれています。
正暦3年(1079)、戒算を開山とした寺になり、同5年(1081)に一條天皇の勅願寺となりました。不断念仏の道場として浄土宗の開祖である法然上人や、浄土真宗の開祖である親鸞聖人など多くの念仏行者や民衆の信仰を集め、伽藍も整備されて繁栄しました。
しかし応仁の乱では東軍の陣が布かれたため兵火で諸堂宇は全焼し、荒廃しました。文明17年(1485)、足利義政が再興しましたが、その後、幾たびか火災に遭い、寺地も変わりました。元禄6年(1693)、現在地に移り、再興を果たしました。
現在の堂舎は宝永2年(1705)に再建されたものが中心になっています。約4万2千平方mの広い境内には国指定重要文化財の本堂をはじめ、総門、三重塔、鐘楼堂、元三大師堂、開山堂、薬師堂、鎌倉地蔵堂など40もの堂宇と子院8院が建ち並び別格本山の寺格をそなえています。
国の重要文化財に指定されている本尊の阿弥陀如来像は、慈覚大師が刻んだといわれています。平安時代(藤原朝)の名作で、日本3大如来像の一つとされています。また寺宝の大仏師運慶の発願になる法華経6巻は国宝に指定されています。
浄土宗の重要な仏教行事である「お十夜」は真如堂から始められました。10月6日から10日10夜の間、念仏勤行を修する儀式です。永享2年(1430)、平貞経・貞国父子らが真如堂に籠ったのが最初です。今でも真如堂では11月5日から15日まで十夜念仏が執り行われています。
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