注意(追記)
扇風機が回らなくなった、回りが悪くなったということで検索されてご覧いただいた皆様。
当ブログでも扇風機ネタでの検索率は非常に高く、皆さんも同様な症状にお悩みになられているのだと思います。
調子の悪い原因を見つけて対処して復活するのは、非常に有意義であり楽しいものです。
がしかしその反面、そこにはリスクがあることを今一度お考えに慣れれてほしく注意書きを追加した次第です。
下記資料は独立行政法人製品評価技術基盤機構 nite製品安全センター から出された古い扇風機の火災事故の事例紹介です。
独立行政法人製品評価技術基盤機構 https://www.nite.go.jp/index.html">https://www.nite.go.jp/index.html
修理を復活してもそれは一時的なものであって症状的には悪化している可能性もあります。
火災で大切な人や物を失うことを今一度お考えになられて行動されることを切に願います。
当局から指導があったとか、誰かから指摘があっての追記ではありません。
楽しいことが悲劇を招くことのないことを願っています。
OKUTEC店長 2018年6月30
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暑くなったので何台か扇風機を出してきた中に一台だけ羽根の回転が遅いのがいた.
モーターの油ぎれかなあ・・・
寿命なかあ,なんて思いながらも捨てるにはまだ早い気がして,一旦は仕舞ってみたものの,
使わなかったら意味ないやん.
意を決してばらすことにしました.
「昔の扇風機ってもっと持ったきがしたのに最近のはあかんなあ.
扇風機も安いから仕方がないのかな.
モーターの軸受けってボールベアリングとかではなくメタルベアリング(すべり軸受け)やから
あかんのかなあ・・・
油ではなくグリスを塗ってやったら長期間潤滑できるかな・・・.」
そんなことを考えながらばらします.
ここまではネジ止めなんで簡単にばらせます.
首振りのためのギアの部分.
軸受けのプラスネジが緩まんと思ったら逆ネジでした.
もし同じように分解する人がいたらと思ったので書きましたが,そんな人いないですよね,すみません.
ようやくモーター単体にできました.
モーターはリベットでカシメていて非分解構造です.
リベットの頭にポンチで凹ませて
ボール盤で頭に穴をあけてやります.
アルミのリベットだったので楽チン.
軸は油っ気がなくて摩耗してます.
軸受けの外周にはフェルトのような生地があって,きっとこれに油をしみ込ませるんだと思います.
調芯機構になっていて,軸がこんなに傾いても大丈夫.
へ~ってかんじ.
「長期間潤滑を維持するためにはグリスでしょう~」と素人考えをしました.
これがイマイチな始まり.
「単にグリスを塗布しても芸がない.こんな軸受けにはグリス溜まり用の溝が必要」
軸受け部に旋盤で溝を掘ってあげました.(軸なんで硬いと思ったら普通でした.)
荒れてた軸の表面を#2000のペーパーで磨いてあげました.
もはや愛情たっぷりです.
このあたりでは頭のなかではビュンビュン回る扇風機の姿を想像してます.
首振り部分もキレイにしてあげてシリコングリスを塗ってあげます.
ここまでやったらきっと扇風機も喜んでるはず・・・なんて勝手な妄想が暴走してます.
グリスアップを終えたモーター.
軸を手で回そうとしてもちょっと重いけど・・・気にしない.
グリスなんでちょっとだけ粘度が高いからや・・・なんて都合の良いように考えています.
羽根を付けたら軽く回るだろうと楽観的になったものの「弱」で運転しても回りません.
「中」でゆっくり回り始め「強」で普通の「中」くらい.
あかんやん.
しばらく運転していると「弱」でも回るようになりました.
「馴染みが必要なねん,きっと. エージングや.」
もはや自分をごまかしています.
とりあえず使えているのですが,気持ちが晴れません.
ふ~
タイトルが「その1」なのは「その2」があるからです.
ではまた.
注意
古い扇風機による火災について国民生活センターから注意するように情報提供されています.
モーターの発熱だけでなく起動コンデンサーの劣化による火災もあるので,賢者のみなさまは
こんな事せずに新しい扇風機を買って下さい.
これを見て同じように分解,給油脂して火災や事故がおきても当方では責任はとれませんので,
あしからず.