オクテック ガレージ ブログ OKU-TEC garage

大した人生ではないけれど,それでも読み返せば思い出されるあのときのこと.消えないように,そして生きた証になるように

続・ガレージ整理 使うために作る.作るために作る 面取り機台 タップ立て治具

2013-08-10 16:30:57 | ガレージツールの製作,改造,整備

ガレージ整理の続きです.




前回お話ししたフライス加工後のバリ取りに使用する面取機“C.フェイサー”

簡単に綺麗に面が取れるので良いのですが設置台が無いため床置きしていて,面取りの度に屈む不便さ.




ガレージ整理の為の備品作りを中断して,先ずは面取り機の台を作ることにしました.


「出来るだけ手軽に,でもしっかりとしたもの」

そんなことを念頭にいれて材料調達.

何かのスクラップから外したアルミ板.板厚が12mmもあるのでかなり丈夫.
移動できるようにこれまた何かのスクラップから取り置きしていたキャスターを付けます.

青く塗っているのがケガキ用の青ニス.これを塗ることでけがいた線が分かりやすくなります.




新品じゃないんで,穴がこんなんなってました.




ワッシャー入れれば使えそうですが,生理的に受け付けません

ふ~~

適当なステンレスのパイプ材をバンドソーで輪切りにしてっ・・・と,




広がった穴に入れてあげました.




ステンレスのキャップスクリューボルト大好き




土台が出来ました.
キャスターも大好き.




支柱はアルミ押出し材の“アルミフレーム”を使います.

切断面が綺麗でないといけないので,音がうるさいですが比較的きれいに切れる高速カッターにチップソーを付けて切断します.

長さ通りに切断するために使った便利な定規“コンビネーションスクエア”




チップソー切断の難点は騒音の他,切り粉がアチコチに飛散すること.
寅次郎の『休憩処』でもあるガレージなので綺麗でないといけません.

なのでビニル袋の中で切断します.





アルミフレームはコスト削減と軽量化のために中心が空洞になっており,その穴径は組み立て時の利便性が考慮され
M8のタップを立てられるようにφ6.8mmになっています.




真っ直ぐにネジを切るために真っ直ぐタップを立てるのですが,上から見たら真っ直ぐでも横から見たら
斜めってたりします.
なので実際の作業は何度も何度も向きを変えて真っ直ぐにタップが立てられているか確認しながら作業していきます.





何度も何度も確認しながら・・・タップ立ての基本ですが・・・
1~2箇所ならまだしも,3箇所以上になると効率を考えたくなります.

また少し脱線してこのアルミフレームに手軽に真っ直ぐタップを立てられる治具を作ることにしました.


6面をフライス加工したアルミブロック.




フライスで切削しても良いですが,切り粉が大量にでるので出来る所はコンターマシンで外形(概形)を整えます.




使うのは右のL字の方.
残材はまた何かに使われることが多いので残しておきます.
プライベーターの貧乏工作と笑われそうですが,これもまた性分です.






バイスにセットした切削物(ワークと言います)は単にバイスに挟んだだけなので私もフライス盤自身もワークが
どこにあるのか分かっていません.
なのでバイスにセットしたら先ず“原点出し”を行います.

そこで使うツールの一つがこの「ポイントマスター」と呼ばれる芯出し治具です.

先端のボールがワークに当たると緑色のLEDが点灯します.ボールの直径が4mmなので
半径の2mmを引いた位置がその面の座標となります.




今,最初の側面に当たった位置を“0”とリセットして,反対側の側面を同様に測定したら41.890mmとでました.




ワークの両端を測定した値が“41.890mm”なのでその中心は半分の“20.945mm”となります.

その位置までフライス盤のテーブルを移動させるとワークの中心になる訳です.





原点出しを行った座標を“0”として図面通りにテーブルを移動させフライス加工を行っていきます.




フライス加工を終えたワーク
30mm角のアルミフレームが入るように30.2mmで溝加工しています.




次に穴をあけるためにケガキます.
“ハイトゲージ”と呼ばれるツールで基準面から30mm角のアルフフレームの半分の値(15mm)の高さでケガキます.
これもテーブル面が基準面ではないため,切削した面を基準に“0”リセットしてそこから15mmでけがいています.
デジタル表示になって本当に作業性が良くなりました.




タップが通る穴をボール盤であけます.




できあがりはこんな感じ




さて,タップ立て治具が出来たので本来の面取り機の台の製作の戻ります.

支柱となるアルミフレームの中心にM8のタップを立てます.
治具をセットして3山ほどタップ(プリタップ)を立てます.




プリタップが真っ直ぐに立っているので後は治具なしでも真っ直ぐにタップが立てれます.




誰がやっても真っ直ぐにタップが立てられるお陰で気分もルンルン.




使うために作る.
作るために作る.





アルミフレームを支柱に用いた面取り機の台.
クールでソリッドな感じが好きです.




『アルミ押出し材のアルミフレーム』
これまで装置の筐体と言えば鉄のアングル材を切断し溶接で組立て,塗装していました.
このアルミフレームの出現により,図面を引けばメーカーがその寸法通りに切断してくれるため,
あとは組み立てるだけ.大量生産なので価格も安く,アルマイト処理が施されているので塗装が不要.
その辺が売れている理由です.


アルミ商社に勤める友人が不良在庫だからと安価で譲ってもらったので今はこれをよく使います.


作業位置がフライス盤のテーブルと一致したため作業性が随分よくなりました.




さて,本来のガレージ整理の什器部品の製作の取りかかろうとしたところ・・・
またまた改善点を発見.

“削りかす”です.




削りかすに対してカバーなどなく全く対策がなされていないので粉々が飛散します.
気になるのでまた作業を中断して切りかすカバーを作ることにしました.


こうやった,どんどんガレージ整理が遅れていく訳です.

毎夜こんな事をしております.


追伸
今夜8/10の深夜から“純白の貴公子号(プリウスα)”で千葉に住むとら母実家に出掛けます.
いきなり千葉は遠いので先ずは川崎の次女宅まで走ります.

出勤の時に荷物を満載したバイクを見かけました.
子供が生まれるまではとら母と寅次郎とで夏になると北海道や東北に旅に出掛けていたのが思い出されます.
少し羨ましく思いました.
友和子が3歳くらいになったらまた旅に出ようと思います.
もちろんバイクで!


帰省中はとら母のネクサス7を借りてネタがあればブログを書こうと思います.


ではまた後ほど