フライス加工の度に行うバリ(面)取り.
なのでフライス盤の立ち作業と同じ姿勢で面取が出来るように面取機の設置台を作ったのは前回の話.

作業性は改善されたものの,周囲を見ると削りかすが付着していたり,床に落っこちているのが気になる.

私が居ない平日は寅次郎がくつろぐ場所.
削りかすの上で“まったり”では気の毒.
なので対策を打つことにしました.
面取機のプラテン(カバー)を開けると,ご覧の通り研磨パッドがむき出しで,削りかすに対しては考慮されていません.

削りかすが飛散しないようにするには研磨パッドを囲うしかないのですが,そんなものを取り付けるようには
作られていないので,どんな形状にするか現物を見ながらイメージします.
で,イメージできたら作れるかというと,そんな器用に出来る訳でも無く,プランと現実の加工性のジレンマの間を
行ったり来たりする時間が流れます.
これが非常にアンニュイな時間です.
今回使う材料は厚みが1mmのアルミ板.
強度の必要な物には使えないアルミ板ですが,金ノコでも切れるくらいの手軽さなので,こういったカバーや
ケース製作には丁度良い材料かと思います.
実際の切断は金ノコでは無く“押し切り”と呼ばれる,裁断機を使います.
この“押し切り”は実は私の親父が使っていた物です.
私がまだ小さい頃,それこそ物心ついたときにはすで見た記憶があるくらい古いもので,そう考えると
40年以上前の道具になります.
“押し切り”という名称も正しいかどうか分かりませんが親父がそう呼んでいたので私もそう呼んでいます.

なんとなくプランが固まってきたら今度は切れっ端を“切っては宛がい”を繰り返し,より具体的に形状に
具現化していきます.
単なる削りかす飛散防止カバーですが,作り始めるまで沢山の時間を要します.

どれほど切れ端を屑鉄(実際は屑アルミ)にしたか分かりませんが“何となく”な方向性と言うか,形状が見えてきます.
不要な部分は切り取り,縁を曲げて強度を持たせ・・・
面取機本体にも取り付け用のタップを立てたりして,少しずつですが作業の進む速度が上がってきます.

研磨パッドを囲うように形状と大きさを現物を見ながら製作します.

曲げ加工ですが,この世界では随分ポピュラーになったこの折り曲げ機を使っています.
一頃,一世を風靡した“エイシン”(今は倒産してありません)が世に広めたツールです.
元は中国製(たぶん)なので現在は他の輸入業者,数社が販売しています.
あれば便利なツールです.

接合は溶接でもいいのですが,薄物なのとフライス盤を搬入する際に溶接機の配線を“ばらした”ままで
使える状態では無いのでアルミのリベットを使います.

使い方は簡単.
叩いて潰すだけ.
ブラインドリベットは裏に出っ張りが出来るので今回はこれを使いました.

上側の部分のカバー.縁を折り曲げるさいに,折り曲げ機の制約で一部端っこが切り欠いた形状になっています.
本来なら弁当箱のフタみたいなモノにしたかったのですが,気持ちが持ちませんでした.

研磨パッド周りは一応出来た感じです.

次に削りかすが落ちる下側.

削りかすを受ける“受け皿”まで曲げ加工で作る気力が無くなってきたので,転がっていた「百均」のタッパーを流用します.

これを,こんな風に受け皿として使うために,どうすれば上手く固定できるか・・・・
また,アンニュイな時間が流れます.

“この部分が邪魔やな・・・”マジックで切り取る所に印を書きます.
一つ一つの作業は,ほんとちっぽけな事です.
モノ作りを愛する者は皆,こんな事の積み重ねを面倒だと思いながらも楽しんでいるんだと思います.
(そうですよね.Zoomの店長さん)

不要な箇所を切り取り,削りかすが少しでも受け皿に集塵しやすいようにと(願って)曲げ加工を追加します.

受け皿の“受け台”です.
アルミ板の曲げモノをリベットで追加しました.

ようやく完成です.

単なる面取機だったのですが,使ううちに色々改善したい点が見えてきます.
そのために寄り道ばかりして,本来の製作物が出来ないですが,程度の良い機械やツールに出逢うと
ついつい寄り道がより遠回りになってしまいます.
工夫することが好きで,工夫している製品や一生懸命工夫してモノ作りする人には魅力を感じます.
この“工夫”という言葉,英語で何て言うのか翻訳サイトで調べてみました.
contrive
think out
contrivance
use one's brains
日本語だと「工夫」の一言ですが英語の場合,色々あるみたいで,どれが適切なのか私には分かりませんが
“think out”ってのが語呂がよさそうな気がしました.
面取機“C.フェイサー”もこれでようやく一人前になったので,ガレージ整理の作業に戻ります.
とにかく,めんどくさかったです.

おまけ
親戚から梨を頂きました.
いつもありがとうございます.

もう一つ
十年以上前,北海道の釧路で出逢ったバイク乗りの夫婦の方が,今年も北海道ツーリングに出掛けられ,
富良野からメロンを送ってくれました.
うれしかった.

何としても北海道ライダーに復活したいです.
ではまた.
なのでフライス盤の立ち作業と同じ姿勢で面取が出来るように面取機の設置台を作ったのは前回の話.

作業性は改善されたものの,周囲を見ると削りかすが付着していたり,床に落っこちているのが気になる.

私が居ない平日は寅次郎がくつろぐ場所.
削りかすの上で“まったり”では気の毒.
なので対策を打つことにしました.
面取機のプラテン(カバー)を開けると,ご覧の通り研磨パッドがむき出しで,削りかすに対しては考慮されていません.

削りかすが飛散しないようにするには研磨パッドを囲うしかないのですが,そんなものを取り付けるようには
作られていないので,どんな形状にするか現物を見ながらイメージします.
で,イメージできたら作れるかというと,そんな器用に出来る訳でも無く,プランと現実の加工性のジレンマの間を
行ったり来たりする時間が流れます.
これが非常にアンニュイな時間です.
今回使う材料は厚みが1mmのアルミ板.
強度の必要な物には使えないアルミ板ですが,金ノコでも切れるくらいの手軽さなので,こういったカバーや
ケース製作には丁度良い材料かと思います.
実際の切断は金ノコでは無く“押し切り”と呼ばれる,裁断機を使います.
この“押し切り”は実は私の親父が使っていた物です.
私がまだ小さい頃,それこそ物心ついたときにはすで見た記憶があるくらい古いもので,そう考えると
40年以上前の道具になります.
“押し切り”という名称も正しいかどうか分かりませんが親父がそう呼んでいたので私もそう呼んでいます.

なんとなくプランが固まってきたら今度は切れっ端を“切っては宛がい”を繰り返し,より具体的に形状に
具現化していきます.
単なる削りかす飛散防止カバーですが,作り始めるまで沢山の時間を要します.
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どれほど切れ端を屑鉄(実際は屑アルミ)にしたか分かりませんが“何となく”な方向性と言うか,形状が見えてきます.
不要な部分は切り取り,縁を曲げて強度を持たせ・・・
面取機本体にも取り付け用のタップを立てたりして,少しずつですが作業の進む速度が上がってきます.

研磨パッドを囲うように形状と大きさを現物を見ながら製作します.

曲げ加工ですが,この世界では随分ポピュラーになったこの折り曲げ機を使っています.
一頃,一世を風靡した“エイシン”(今は倒産してありません)が世に広めたツールです.
元は中国製(たぶん)なので現在は他の輸入業者,数社が販売しています.
あれば便利なツールです.

接合は溶接でもいいのですが,薄物なのとフライス盤を搬入する際に溶接機の配線を“ばらした”ままで
使える状態では無いのでアルミのリベットを使います.

使い方は簡単.
叩いて潰すだけ.
ブラインドリベットは裏に出っ張りが出来るので今回はこれを使いました.

上側の部分のカバー.縁を折り曲げるさいに,折り曲げ機の制約で一部端っこが切り欠いた形状になっています.
本来なら弁当箱のフタみたいなモノにしたかったのですが,気持ちが持ちませんでした.
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研磨パッド周りは一応出来た感じです.

次に削りかすが落ちる下側.
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削りかすを受ける“受け皿”まで曲げ加工で作る気力が無くなってきたので,転がっていた「百均」のタッパーを流用します.

これを,こんな風に受け皿として使うために,どうすれば上手く固定できるか・・・・
また,アンニュイな時間が流れます.
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“この部分が邪魔やな・・・”マジックで切り取る所に印を書きます.
一つ一つの作業は,ほんとちっぽけな事です.
モノ作りを愛する者は皆,こんな事の積み重ねを面倒だと思いながらも楽しんでいるんだと思います.
(そうですよね.Zoomの店長さん)

不要な箇所を切り取り,削りかすが少しでも受け皿に集塵しやすいようにと(願って)曲げ加工を追加します.
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受け皿の“受け台”です.
アルミ板の曲げモノをリベットで追加しました.
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ようやく完成です.
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単なる面取機だったのですが,使ううちに色々改善したい点が見えてきます.
そのために寄り道ばかりして,本来の製作物が出来ないですが,程度の良い機械やツールに出逢うと
ついつい寄り道がより遠回りになってしまいます.
工夫することが好きで,工夫している製品や一生懸命工夫してモノ作りする人には魅力を感じます.
この“工夫”という言葉,英語で何て言うのか翻訳サイトで調べてみました.
contrive
think out
contrivance
use one's brains
日本語だと「工夫」の一言ですが英語の場合,色々あるみたいで,どれが適切なのか私には分かりませんが
“think out”ってのが語呂がよさそうな気がしました.
面取機“C.フェイサー”もこれでようやく一人前になったので,ガレージ整理の作業に戻ります.
とにかく,めんどくさかったです.
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おまけ
親戚から梨を頂きました.
いつもありがとうございます.
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もう一つ
十年以上前,北海道の釧路で出逢ったバイク乗りの夫婦の方が,今年も北海道ツーリングに出掛けられ,
富良野からメロンを送ってくれました.
うれしかった.
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何としても北海道ライダーに復活したいです.
ではまた.