長期放置でクラッチが張り付いたバンディット1250Sを修理している話の続き、「その6」になります。(「その5」はコチラ)
ガソリンが腐り内部も錆びてしまったガソリンタンクも花咲かGによって無事復活し、次はフューエルポンプの組み立てとタンクへの組み込みです。
こういった場合、フューエルポンプを交換するという記事を見かけましたがアッセンブリーで4万円以上するので、最低限の部品交換で様子を見ながら順番に修理していくことにしました。
手配したのは入手可能な3箇所のOリングとストレーナーです。
レギュレータも怪しいですが単体で1万円するので、先ずは新しいOリングで組み立ててみて、レギュレータが怪しかったらその時はアッセンブリーで交換しようかと思います。
外したOリングを見ると弾力もあり当たり面に癖もついてなくてまだ使えそうな気がします。(メーカー指示では再使用不可となっています。)
レギュレータのOリングは部品として出ずレギュレータとセット販売となっていて、洗浄に使ったキャブレタークリーナーはゴムを膨潤させることがあるので、
このOリングの劣化が気になるところです。
試しに今回買った他のOリングを新旧比較してみました。微妙に大きくなっていました。
ポンプの組み立て。
右の金属でできた筒の様な部品がレギュレータでOリングが入って樹脂製の部品に組付けられています。
レギュレータはこの樹脂部品から"外すな"とサービスマニュアルには書かれていますが、なぜなのか想像できません。
ばらすときには(ばらしたときの写真を見たら)健全だったメスのギボシ端子ですが、いつの間にか割れていました。
こんなの初めて。
フューエルポンプ内の端子やギボシ端子は普通の色具合ではなく光沢のある仕上げになっていました。
見るからにちょっと高そうなギボシ端子。
やり直しも可能でしたが品質が高そうに思えてので、とりあえずこのまま使うことにしてワイヤリングしておくことにしました。
後日調べたら普段見慣れているのはスズメッキで、どうやらこれはニッケルメッキ品だったようでその特徴が「耐酸化、耐硫化」とありました。
今回の修理でガソリンが腐った(劣化した)この臭いって何なんだろうと調べたら、ガソリンが劣化(酸化)した際に発生するギ酸や酢酸によるものとありました。
そう、これら酸にも耐えるようにとのことだったみたいです。
よく見たら円筒状のモノ(温度センサー)の表面もニッケルメッキしてあります。
ちなみにこのフューエルポンプは三菱電機製。
ストレーナー(フィルター)の取り付けは押し込んでいるだけ。ただ、かなり強く押し込まないとカバーが付かず少しアタフタしました。
タンクキャップも劣化したガソリンで酸化し鉄にメッキは錆てアルミは白く粉を吹いていました。
タンクキャップの内部部品の販売はアッセンブリー。キーも変わるみたいなので分解して清掃しました。
ガソリン残量計の心配だったので抵抗値を見てみました。
満タンで10Ω
空で216Ω。
センサーは問題ありませんでした。
とりあえず部品は揃いました。
ガソリンタンクの裏側のフューエルポンプの取り付けフランジ部はガソリンに接液しないところは錆防止のためにローバルを塗っておきました。
ОリングはスズキスーパーグリスAを塗布となっていましたが、リチウムグリスと同等との事でした。
くねくねしさせながらフューエルポンプをタンクに挿入。
とりあえずタンクが復活したのでガソリン買いに行ってきました。
最近は事故や放火事件があってガソリン単体の購入ってどうなんだろうと気になってました。
携行缶なんて持ってませんでしたが先日亡くなった親戚の叔父さんが亡くなる少し前に「要るかい?使って」ってちょうどくれたのがありました。
偶然ですが少し縁のようなものを感じました。ありがとうね川西の叔父さん。
携行缶への給油は有人スタンドしかできなくて探しました。
スタンドの兄ちゃんが気さくな人で腐ったガソリンも気持ちよく引き取ってくれました。
用紙に氏名住所と用途を書いてガソリンは無事買うことができました。
ではまた