温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

弘法不動の湯

2011年01月08日 | 福島県
いつかは行こうと思いつつ、予定を先延ばしにしていたら、いつの間にやら取り壊されてしまった「不動温泉ホテルまるなか」。温泉ファンを唸らせた名湯にはもう入れないのかと落胆していたら、2009年7月、装い新たに日帰り入浴施設「弘法不動の湯」として生まれ変わりました。あぁ良かった。それでもリニューアルから1年以上も訪れようとしなかった私は本当にグズグズです。

 
東北道・鏡石PAのスマートETCから近い場所にあり、駅からも徒歩圏内なので、この界隈の温泉施設の中では交通の便に恵まれた好立地。周囲は住宅地。道路からちょっと下がったところに建物があります。駐車場へのアプローチの坂路が二つあったり、駐車スペースの区画割りにムダがあったりと、土地の使い方がいささか雑で中途半端かも。

プレハブの平屋で質素な造りですが、新しいだけあって、至るところがとても綺麗で清潔です。受付や休憩室などではまだ建材の匂いが残っていて、いかにも新築を感じさせてくれます。なお休憩室では軽食も摂れるみたいです(メニューがありました)。


玄関には源泉を汲むための流し台が設けられていました。

 
浴室にはシャワー付のカランが5基。浴槽は内湯だけのシンプルな造りです。
浴槽は横に長く、15人前後は同時には入れそうな大きいもの。湯口は石板で囲われたVP30サイズの塩ビ管で、加温された源泉が投入されており、湯口の反対側から排湯されていました。加温以外は手が加えられていない、掛け流しの新鮮なお湯です。


薄い黄色の透明、僅かに苦味を帯びていますが他の味はあまり感じられず無味に近く、硫黄というか弱くミシン油のような匂いが湯口から漂っていました。ツルツルスベスベ感が強くとても気持ちの良い浴感。ご近所の新菊島温泉ほどではありませんが気泡の付着も激しく、湯中の泡も多くて湯口付近では泡で白く濁って見えるほど。
加温されているとはいえ、湯温はぬるめに設定されており、湯口付近に設置されている温度計は37.5℃を指していました。こんな温度ですから入浴客は皆さん長湯で、30~60分はじっくり浸かっていらっしゃいました。
この界隈の他の温泉に比べると料金設定が若干高めですが、鏡石の役場に近い好立地である上、お湯と使い勝手の良さによって多くの地元民から愛されており、私の訪問時も混雑していました。


(↑画像クリックで拡大)
なお浴室や休憩室、脱衣所入口などいろんな所にこちらの社長が書いたらしい温泉に関する能書きが貼られているのですが、浅学の私が読んでも首を傾げたくなるほど突っ込みどころ満載。まぁ自分の温泉を自慢したいがゆえに誇大な表現と専門用語が頭の中で整理できずに支離滅裂になっちゃったのかもしれませんが、でも商売っ気があるわけでもなく単に「ここの温泉は凄いんだぞ」と訴えたいだけのようなので、微笑ましくもあって憎めません。


アルカリ性単純温泉 38.2℃ pH8.7 266L/min(動力揚湯) 溶存物質549.8mg/kg 成分総計549.8mg/kg

JR東北本線・鏡石駅より徒歩15分(1.3km)
福島県岩瀬郡鏡石町字岡の内418  地図
0248-62-1770

9:00~21:00 第1・第3木曜定休
500円
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★★

コメント (4)
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