「はっぴゃくぼう」と読みます。国道13号バイパスを挟んで臥龍温泉の反対側、ネッツトヨタの裏手にある、八角堂の湯屋が目立つ入浴施設。雪が降りしきる当日、付近の道路の側溝のあちこちからは盛んに湯気が上がっていましたが、おそらくはここの排湯が流れていたんでしょう。玄関は八角堂の裏手です。
(↑画像はいずれもクリックで拡大)
玄関脇や館内には、天照だの湯殿山だの、「とっても神がかっていますよ」的な温泉の説明が掲示されていますが、無神論者の私としては面倒なので読むのはパス。
館内はとっても綺麗で、受付の方も物腰柔らかく、とっても親切。八角堂の中心にはいけばなが据えられた休憩室が設けられ、その両側に男女の浴室が分かれて配されています。脱衣所は明るく清潔、間接照明が用いられるなど、落ち着いた雰囲気です。
雪の日に訪れたためか、浴室は湯気が篭って視界不良、ミストサウナ状態でしたので、見にくい画像になってしまったことはご容赦の程を。シャワー付きのカランは計12ヶ所で、うち7ヶ所は、側壁を壊して外側に増設したと思しき数段低い場所に分かれて配置されています。カランから出るお湯は源泉使用。
浴槽は岩風呂で、大きな岩によって男女の浴室が隔てられており、八角堂の曲がり方に沿うような感じでいびつな形に造られています。
岩からはお湯が滝のようにドバドバ落とされ、それが大浴槽を満たし、浴槽の縁からはまるで洪水のように大量にオーバーフローしています。後から入ってきた子供達はその溢れ出しをプールに見立てていたほどです。
余談ですが、「お!浴槽底に敷き詰められたタイルもオクタゴンか」と思ってよく目を凝らしたら、そのタイルはヘキサゴンでした。ま、どうでもいいんですけど。
ここでは2つの源泉が用いられており、両方とも加温加水循環消毒なし。ひとつは食塩・芒硝泉で、上述の滝によってメイン浴槽に張られる湧出量豊かなお湯。滝(湯口)では熱めですが、湯船はちょうどよい湯加減。ごく薄い黄色透明で、割とはっきりとしたタマゴ+金気+芒硝の味と匂いが感じられます。投入量が多く、しっかり溢れてゆくので、湯船のお湯は新鮮そのもの。泡つきはないものの、ヌルヌルに近いツルツルスベスベでとっても気持ちよい浴感です。お湯の中で何度も肌をさすりたくなっちゃいます。そのかわりツルスベ感が強いので、洗い場が滑りやすく、実際に転びそうになりました(笑)。
もうひとつの源泉は温度が約23℃のもので、脱衣所出入口付近で水風呂として利用されています。小さな槽ですが、こちらもしっかりオーバーフロー。泉質は単純泉で、ごく僅かに薄い黄色を帯びた透明、無臭でほんのり甘みがあります。ちなみに大浴槽の方にもこの冷鉱泉が出る蛇口が設けられています。
綺麗な館内で使い勝手が良く、お湯も豊富で良質。界隈には他にも温泉浴場があって、それらの方が料金が安いため、こちらはあまり混雑せず、ゆっくり湯浴みできるかと思います。生活感が強い銭湯が苦手な方や、女性や家族連れには向いている施設ではないでしょうか。
福神Ⅰ
ナトリウム-硫酸塩・塩化物温泉 49.1℃ pH8.5 蒸発残留物2317mg/kg 溶存物質2504mg/kg
福神源泉
単純温泉 27.3℃ pH7.9 溶存物質316.3mg/kg 成分総計318.8mg/kg
山形交通バス・蔵王温泉行または上山(高松葉山)行で青田バス停下車、徒歩12分
(蔵王温泉行は山形駅前から、上山行は駅から徒歩3~4分の山交ビル角から乗車。山交ビル角~青田は15~20分、270円)
山交バスホームページ
山形県山形市東青田5-1-1 地図
023-624-9800
ホームページ
6:30~23:00
500円
貴重品ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり
私の好み:★★