前回記事「苗場山に登って高山の花を楽しむ 2012年7月」その2のつづきです。
※今回の記事でも温泉は登場しませんのであしからず

9合目からふたたび鬱蒼とした森の中へと突入。雪田の上を歩いたり、雪解けでグチャグチャになった泥濘に足元を掬われそうになったり…

この雪道はアイゼンこそ不要ですし、よく固まっているので足が潜ることもありませんが、歩きにくいことには違いなく、軽くイライラしてしまいました。

でもそんなイライラを雲散霧消させてくれたのが、鈴なりに咲き誇るベニサラサドウダン。しばしその場に立ち止まって見惚れてしまいました。

更に進むといきなり視界が開け、再び高層湿原地帯となりました。頂上付近に広がるこの高層湿原は、さきほどの坪場とは比較にならないほど広大で、見渡す限りの美しく開放的な景色が展開されており、雄大な絶景を目にして思わず「すげぇ」と絶叫してしまいました。

路傍にはちいさな石碑類が並べられており、その頂点には天照大御神が祀られていました。

木道の両側は辺り一面チングルマの大群生。

今が盛りと健気に咲き誇るチングルマ。

チングルマの大群生付近から東の方角を眺望。彼方に聳える山は谷川岳あたりかな?(山座同定は自信無し)

山頂付近はまだかなり雪が残っており、途中でこんな大きな雪田を横切りました。横断距離は100mくらいでしょうか。

どこまでも広がる高層湿原と針葉樹林のモザイク模様。足元にショウジョウバカマを発見。

この山は本当にイワカガミが多いですね。

おお! 屋根がみえてきたぞ。

ヒュッテの傍には苗場山の開拓者である大平晟氏のレリーフが。

【8:13 苗場山自然体験交流センター(苗場山頂ヒュッテ)】
ログハウス風の山小屋「苗場山自然体験交流センター」を通過。もし尿意でも催していたらトイレでもお借りしようかと思っていましたが、水分は汗となってしまったためか尿意がまったく感じられず、足元に装着した泥だらけのスパッツを外すのも面倒だったので、今回はこちらにお邪魔せず通過させていただきました。

【8:15 苗場山頂上(2145.3m)】
出発から3時間で頂上へたどり着きました。ま、標準タイムより若干早い程度ですね。本当はもう少し早く着くつもりでしたが、さすがに今年初めての登山でしたから、体がまだ慣れていなかったみたいです。
周辺の湿原地帯と違い、頂上って周囲を木々で囲まれており、眺望らしきものは楽しめず、ただ原っぱに標柱が立っているだけなんですね。なんだか拍子抜け。

頂上に建つ山小屋「遊仙閣」は相変わらず休業中なのですが、建物に貼ってある掲示を見たら、ここってプリンスホテル(つまり西武)が借受人になっているんですね。一応契約期間は平成27年6月末までとなっていますが、おそらく再開されることはないでしょう。

たっぷり雪が残っている山頂付近の木造デッキに横たわり、ここでしばしお昼寝(いや朝寝か)。一睡もせずに登ってきたので、普段は寝つきの悪い私も、この時ばかりは目を瞑るや否やすぐに夢の世界へといざなわれました。高山を吹き抜ける爽やかな風に頬をさすられながら眠りにつくひと時は、まさに至福でありました。

気付けば1時間ほど寝ちゃいました。寝る前までは青い空が果てしなく広がっていたのに、目が覚めるとヒュッテの上空には怪しい色の雲が立ち込め、その他の場所でも急に掻き曇ってきました。先程まで楽しめた絶景は、早朝だからこそ見られたのかもしれませんね。早起きは三文の徳。早朝に昇ってきてよかった!

1時間前とは全く異なる空模様に変貌しちゃいました。池塘も鉛色。山の天気は本当に変わりやすいですね。正直な話、この日の予想天気図を見て、おそらく昼前にはこうなるだろうと予測し、あえて睡眠不足を承知の上で早朝に昇ったのであります。
ちなみに復路は往路を単純に戻っただけです。参考までに通過タイムを記しておきます。
頂上9:10 → 9合目9:36 → 8合目9:45 → 7合目10:00 → 6合目10:10 →(※)ネマガリタケのお時間 → 5合目10:55 → 4合目11:18 → 3合目(駐車場)11:43

下山時には多くの登山客とすれ違いました。記憶は定かではありませんが、少なくとも40人以上と行き違ったはずです。その証拠に、下山後の駐車場には、朝とは比較にならないほどたくさんの車がとまっていました。

(※)ネガマリタケのお時間とは、ちょうど6合目と5合目の中間地点で、昔風の横に長いザックをおろして休憩している長靴姿のお婆ちゃん達がいらっしゃり、その周辺にはネマガリタケが群生していたので「ネマガリ採ってるんですか?」と訊いたところ、案の定その通りでした。みなさんは地元秋山郷の方でして、朝早くからネマガリタケのタケノコを採取していたんだそうです。ザックへ大量に詰め込まれたタケノコを見て「凄い量ですね」と感嘆の声をあげたら、「お兄ちゃんも遠慮せずに採ってけ」とお婆ちゃんに誘われたので、リュックをその場に下ろしてネマガリタケの藪の中に入り、お婆ちゃんの力も借りて、これだけの筍を採っちゃいました。本来でしたら部外者が採ってはいけないものでしょうけど、今回は秋山郷のご厚意に甘えて、持ち帰らせていただきました。ありがとうございました。
※今回の記事でも温泉は登場しませんのであしからず


9合目からふたたび鬱蒼とした森の中へと突入。雪田の上を歩いたり、雪解けでグチャグチャになった泥濘に足元を掬われそうになったり…

この雪道はアイゼンこそ不要ですし、よく固まっているので足が潜ることもありませんが、歩きにくいことには違いなく、軽くイライラしてしまいました。


でもそんなイライラを雲散霧消させてくれたのが、鈴なりに咲き誇るベニサラサドウダン。しばしその場に立ち止まって見惚れてしまいました。


更に進むといきなり視界が開け、再び高層湿原地帯となりました。頂上付近に広がるこの高層湿原は、さきほどの坪場とは比較にならないほど広大で、見渡す限りの美しく開放的な景色が展開されており、雄大な絶景を目にして思わず「すげぇ」と絶叫してしまいました。

路傍にはちいさな石碑類が並べられており、その頂点には天照大御神が祀られていました。


木道の両側は辺り一面チングルマの大群生。


今が盛りと健気に咲き誇るチングルマ。


チングルマの大群生付近から東の方角を眺望。彼方に聳える山は谷川岳あたりかな?(山座同定は自信無し)


山頂付近はまだかなり雪が残っており、途中でこんな大きな雪田を横切りました。横断距離は100mくらいでしょうか。


どこまでも広がる高層湿原と針葉樹林のモザイク模様。足元にショウジョウバカマを発見。

この山は本当にイワカガミが多いですね。

おお! 屋根がみえてきたぞ。


ヒュッテの傍には苗場山の開拓者である大平晟氏のレリーフが。


【8:13 苗場山自然体験交流センター(苗場山頂ヒュッテ)】
ログハウス風の山小屋「苗場山自然体験交流センター」を通過。もし尿意でも催していたらトイレでもお借りしようかと思っていましたが、水分は汗となってしまったためか尿意がまったく感じられず、足元に装着した泥だらけのスパッツを外すのも面倒だったので、今回はこちらにお邪魔せず通過させていただきました。


【8:15 苗場山頂上(2145.3m)】
出発から3時間で頂上へたどり着きました。ま、標準タイムより若干早い程度ですね。本当はもう少し早く着くつもりでしたが、さすがに今年初めての登山でしたから、体がまだ慣れていなかったみたいです。
周辺の湿原地帯と違い、頂上って周囲を木々で囲まれており、眺望らしきものは楽しめず、ただ原っぱに標柱が立っているだけなんですね。なんだか拍子抜け。


頂上に建つ山小屋「遊仙閣」は相変わらず休業中なのですが、建物に貼ってある掲示を見たら、ここってプリンスホテル(つまり西武)が借受人になっているんですね。一応契約期間は平成27年6月末までとなっていますが、おそらく再開されることはないでしょう。


たっぷり雪が残っている山頂付近の木造デッキに横たわり、ここでしばしお昼寝(いや朝寝か)。一睡もせずに登ってきたので、普段は寝つきの悪い私も、この時ばかりは目を瞑るや否やすぐに夢の世界へといざなわれました。高山を吹き抜ける爽やかな風に頬をさすられながら眠りにつくひと時は、まさに至福でありました。


気付けば1時間ほど寝ちゃいました。寝る前までは青い空が果てしなく広がっていたのに、目が覚めるとヒュッテの上空には怪しい色の雲が立ち込め、その他の場所でも急に掻き曇ってきました。先程まで楽しめた絶景は、早朝だからこそ見られたのかもしれませんね。早起きは三文の徳。早朝に昇ってきてよかった!

1時間前とは全く異なる空模様に変貌しちゃいました。池塘も鉛色。山の天気は本当に変わりやすいですね。正直な話、この日の予想天気図を見て、おそらく昼前にはこうなるだろうと予測し、あえて睡眠不足を承知の上で早朝に昇ったのであります。
ちなみに復路は往路を単純に戻っただけです。参考までに通過タイムを記しておきます。
頂上9:10 → 9合目9:36 → 8合目9:45 → 7合目10:00 → 6合目10:10 →(※)ネマガリタケのお時間 → 5合目10:55 → 4合目11:18 → 3合目(駐車場)11:43

下山時には多くの登山客とすれ違いました。記憶は定かではありませんが、少なくとも40人以上と行き違ったはずです。その証拠に、下山後の駐車場には、朝とは比較にならないほどたくさんの車がとまっていました。

(※)ネガマリタケのお時間とは、ちょうど6合目と5合目の中間地点で、昔風の横に長いザックをおろして休憩している長靴姿のお婆ちゃん達がいらっしゃり、その周辺にはネマガリタケが群生していたので「ネマガリ採ってるんですか?」と訊いたところ、案の定その通りでした。みなさんは地元秋山郷の方でして、朝早くからネマガリタケのタケノコを採取していたんだそうです。ザックへ大量に詰め込まれたタケノコを見て「凄い量ですね」と感嘆の声をあげたら、「お兄ちゃんも遠慮せずに採ってけ」とお婆ちゃんに誘われたので、リュックをその場に下ろしてネマガリタケの藪の中に入り、お婆ちゃんの力も借りて、これだけの筍を採っちゃいました。本来でしたら部外者が採ってはいけないものでしょうけど、今回は秋山郷のご厚意に甘えて、持ち帰らせていただきました。ありがとうございました。