温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

塩原 古町温泉 やまなみ荘

2013年11月09日 | 栃木県

9月の某日、約4年ぶりに塩原の古町温泉にある「やまなみ荘」で立ち寄り入浴してきました。



玄関では熊の剥製がお出迎え。前回訪問時は露天風呂のみの利用でしたが、この日入浴をお願いすると内湯のみ利用可とのことでしたので、露天は諦めて内湯へと向かいました。


●内湯
 
真っすぐ伸びる廊下を歩いた一番奥の突き当りの左右が浴室で、右手に男湯の暖簾がかかっていました。脱衣室は至って簡素ですが、洗面台・ドライヤー・扇風機など一通りのものは揃っています。扉の向こう側(つまり浴室)からは勢いの良い水音が響き、その音を耳にすると期待に胸が膨らみます。


 
浴室は2方向がガラス窓となっており、外光がふんだんに降り注ぐ室内は照明無しでも明るい環境です。窓からは国道400号を走る車の姿が見えます。訪問時は窓が全開だったためか、室内に湯気の篭りが無くて快適でした(が、すぐ隣りのトイレからカラーボールの匂いが漂ってくるのはご愛嬌…)。洗い場にはシャワー付き混合水栓が2基設置されています(水栓から出てくるお湯は真湯です)。


 

湯口からはドバドバ音を轟かせながらお湯が吐出されていました。この音が脱衣室へと響いていたわけですね。湯船からはお湯が惜しげも無く豪快に溢れ出ており、浴槽や床など、温泉が触れるところは鍍金されたように銅色に染まって輝いています。

浴槽は10~12人サイズで、コンクリ造かと思いきやれっきとした木造であり、底も板敷きで、縁の材木には年輪が浮かび上がっていました。湯口の岩には温泉成分による析出のトゲトゲが現れています。お湯は薄い麦茶色を呈した透明、茶色の浮遊物があり、入浴するとその沈殿が若干舞い上がります。芳醇で香り高いモール的な匂い、新鮮金気の匂いおよび味、重炭酸土類泉的な味、重曹的なほろ苦み、鉱物系アブラ臭が感じられました。味は重炭酸土類泉的ながら、匂いはモール系およびアブラ系の組み合わせという、面白い特徴を有しています。
お湯の鮮度感が素晴らしく、湯加減も適温、重曹泉らしいツルツルスベスベ浴感がとっても気持ちよく、湯船に浸かると30秒もしないうちに肌には気泡が付着し、入浴中はいつまでも湯に浸かり続けていたくなるような心地よさに包まれました。そして湯上がりの爽快感も素晴らしいものがありました。


●露天風呂

上述のように今回は露天風呂へ入れなかったのですが、せっかくですから、いままでお蔵入りしていた前回利用時(4年前)の画像を引っ張りだして、今回紹介させていただきます。露天風呂の様子は今でもほとんど変わっていないものと思われます。


 
玄関外の右手にある階段を下りて露天風呂へ。


 
男女別の露天風呂は脱衣エリアと入浴ゾーンが一体となっているタイプで、目の前に国道が横切っているため、周りを塀で囲まれてしまい、残念ながら景色を眺めて湯浴みを楽しむことは出来ませんが、やや熱めながら爽快感のあるお湯を浴びてから、火照った己が体を外気に晒すと、爽快感がより一層強調され、何度でも入ったり出たりを繰り返したくなります。
前回・今回とも、日帰り入浴をお願いした際に受けた、宿のお婆ちゃんの突っ慳貪な対応に若干心が折れそうになりましたが、お湯の良さは間違いありませんので、雰囲気よりもお湯重視の方には合うかもしれません。


やまなみ源泉
ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物温泉 55.9℃ pH7.1 蒸発残留物1195mg/kg 成分総計1662mg/kg
Na+:340.1mg, Ca++:28.4mg, Mg++:10.4mg,
Cl-:201.3mg, SO4--:56.3mg, HCO3-:692.9mg, HS-:0.2mg,
H2SiO3:209.1mg, HBO2:21.4mg, CO2:70.1mg, H2S:0.2mg,

塩原温泉バスターミナルより徒歩8分(600m)
栃木県那須塩原市塩原2566  地図
0287-32-3962

10:00~16:00
500円(1時間以内)
シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★+0.5
コメント
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