素人登山の第三弾は、燃え盛るような紅葉が美しい、秋の安達太良山・周回コースです。
2010年10月12日 曇り
9:00 ゴンドラ頂上駅
9:02/9:10 薬師岳展望台
9:35 仙女平分岐
10:10/10:25 安達太良山頂
11:00/11:10 鉄山
11:25 矢筈森分岐
11:35 峰の辻
12:15/13:15 くろがね小屋
13:40 勢至平分岐
14:15 鳥川橋
14:45 奥岳登山口
歩行距離約9.5km
単独行
あだたら高原リゾート(ホームページ)
↑ ゴンドラの営業案内やコース説明・地図など
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まずは奥岳登山口からあだたらエクスプレスに乗って頂上駅へ。紅葉シーズンだけあって、多くの客で賑わっており、ゴンドラ乗り場には乗車待ちの列ができています。この日は平日だったので、比較的すぐに乗れましたが、祝日だった前日は温泉街からゴンドラ搭乗まで1時間半もかかる大混雑だったとのこと。
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【9:00 ゴンドラ頂上駅】
約10分で頂上駅に到着。駅からすぐのところに薬師岳展望台があるので、寄ってみると…
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(画像クリックで拡大)
【9:02/9:10 薬師岳展望台 標高1360m】
うわぁ、すげぇ…。しばし絶句。山腹一面が紅葉で彩られているではありませんか!
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絶景を仰いで余計に登る気が横溢。さぁ、登りましょう。
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【9:35 仙女平分岐 標高1480m】
仙女平や安達太良温泉へ向かう道との分岐点。ここで休んでいる方もいらっしゃいますが、歩き始めてまだ25分しか経っていないので、さっさと通過しちゃいます。
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他人のことを言えた義理じゃありませんが、平日だというのに登山客が多いのなんの。これだけいりゃ、道に迷いたくても迷えませんね。振り返ると下界に広がる二本松や本宮の街並みが眺望できました。大した勾配じゃないので、運動不足の私でも楽々登坂。中高年ハイカーを次々に追い抜かせていただきました。
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【10:10/10:25 安達太良山頂 標高1700m】
やがて灌木帯が終わってガレが広がり始め、しばらく歩いているうちに「安達太良山頂」と書かれた杭の前までたどり着いてしまいました。登り始めてわずか1時間。
本当の頂上はその杭から更に先にある岩場の上なので、ひとまずそこを目指すことに。ちょこっとした鎖場があるので、滑りやすい足元に気をつけながら岩の上へあがると、そこには360度の大パノラマが広がっていました。
てっぺんには安達郡青年団の手により紀元2600年(てことは昭和15年)を記念した八紘一宇の石碑が建てられています。全方向の視界を遮るものがない頂の上ですから、八紘一宇のイメージにはぴったりかも。
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左画像はたぶん和尚山方向。右画像は沼の平手前に伸びる尾根。いずれも頂上から撮影。こんな景色を眺めながら、いつものようにおにぎりを頬張って悦に入る私。
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これで下山しちゃうのは何だか物足りなかったので、尾根伝いに鉄山まで足を延ばしてみることにしました。なだらかな尾根なのでガスったら思いっきり巻かれて道を見失いそうですが、そんな時のために、ルート上の随所の岩にはマーキングされています。振り返ると、さっきまでおにぎりを食べていた頂上が、もう小さく見えるほどになっていました。
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赤い火山質の礫が印象的なこの場所は矢筈森分岐。牛の背と呼ばれているんだそうです。ここから下りるのが一般的な安達太良山周回コースですが、今回は東進して馬の背を縦走し、鉄山まで向かいます。
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牛の背からは沼の平のようすが一望できました。沼の平一帯は硫化水素ガスが発生中につき、遭難による死亡事故が発生して以来立入禁止区域となっていますが、この荒涼とした地獄のようなガレを下ると、私が大好きな野湯「沼尻元湯」があるんですね。また行きたいなぁ。
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鉄山へ続くこの尾根の名前は馬の背。なるほど言われてみれば、鞍を載せる馬の背中のように見えますね。狭い尾根を伝いながら、一気に下って一気に登ります。
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【11:00/11:10 鉄山 標高1709m】
安達太良山頂より9m高い鉄山。ちゃんと三角点が埋め込まれていました。この他、安達太良神社と彫られた小さな石碑が、礫を積み上げられてできた小さな山の上に載っかっています。安達太良山頂とは違い、こちらは人影が殆ど見られず、恐山を連想させる不毛で荒涼とした景色が広がるばかり。紅葉とは無縁の世界。ここにいても寂しいので、下山することにしました。
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途中矢筈森分岐(牛の背)までは来た道を戻ります。馬の背からは、これから下るくろがね小屋方面の湯川の谷が一望できました。こちらも紅葉が綺麗だわ。
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【11:35 峰の辻】
矢筈森分岐(牛の背)からひたすら下り、安達太良山頂からダイレクトに下りてくる道とぶつかるところが峰の辻。眺めがよく、広々としているので、ここで休憩する人多し。
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近くにはくろがね小屋を示す道しるべが岩にペイントされていました。
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実に鮮やかな発色だこと。自然界の色彩美って凄い。
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この谷は、東斜面(画像の左側)が黄色、西斜面(右側)が紅色と、紅葉の色がはっきりわかれています。日の当たり方などによって色づきが異なるのでしょうね。
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【12:15/13:15 くろがね小屋】
通年営業の山小屋「くろがね小屋」到着。ここでゆっくり湯浴みさせてもらいました。その様子はまた改めて書きます。
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小屋から谷上へちょっと登ったところが源泉地帯ですが、沼の平同様、こちらも立ち入り禁止。
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紅葉の谷に抱かれてポツンと佇むくろがね小屋。絵になる風景ですね。
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登山道を歩いていると、前方から軽自動車がこちらへ走ってくるではありませんか! こんな道を車が走れるのか。ちょうど小屋が工事中でしたので、その関係者だと思います、凸凹で車幅いっぱいの狭い登山道を運転するのは、さぞかし大変でしょうね。ご苦労様です。
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くろがね小屋付近から、登山道の横を這うように、引湯管が設置されています。この引湯管によって岳温泉のお湯が供給されているわけですね。
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途中、金明水と称する水場と遭遇。湯上りの火照った体に、冷たい水が滲み渡ります。
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【14:15 鳥川橋】
なだらかな台地が広がりレンゲツツジが群生する勢至平が終わる辺りで、新道(馬車道)と旧道(登山道)が分かれるポイントがあり、旧道を下りたほうがショートカットできるのですが、雨上がりのため道がぬかるみ、とても滑りやすい状態だったので、遠回りですが歩きやすい馬車道を選択。ジグザグ道をすいすい下り、あっという間に鳥川橋。ゴールはもうすぐですが、まだ歩き足りないので、脇道に入って渓谷へ寄り道してみました。
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鳥川の渓谷。鬱蒼と木々が茂る中、小さな滝が連続していましたが、とにかく足元が悪く、見事な紅葉を十分に堪能しちゃった後だったので、あんまり印象に残っていません。
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【14:45 奥岳登山口】
スタート地点に無事帰還。お疲れ様でした。
安達太良山の紅葉は聞きしに勝る、錦絵のような素晴らしい絶景でした。お客さんが全国から集まってくるのも頷けます。
登りをゴンドラで短縮することができるうえ、山の勾配自体も比較的なだらかなので、さほど疲れることなく、ハイキング気分で登山を楽しむことができました。まさに初心者向きのコースだと思います。
今回たどったルート(鉄山の往復を除く)は「日本いで湯百名山登山ガイド〈上巻〉」
P90~92で紹介されています。
2010年10月12日 曇り
9:00 ゴンドラ頂上駅
9:02/9:10 薬師岳展望台
9:35 仙女平分岐
10:10/10:25 安達太良山頂
11:00/11:10 鉄山
11:25 矢筈森分岐
11:35 峰の辻
12:15/13:15 くろがね小屋
13:40 勢至平分岐
14:15 鳥川橋
14:45 奥岳登山口
歩行距離約9.5km
単独行
あだたら高原リゾート(ホームページ)
↑ ゴンドラの営業案内やコース説明・地図など
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まずは奥岳登山口からあだたらエクスプレスに乗って頂上駅へ。紅葉シーズンだけあって、多くの客で賑わっており、ゴンドラ乗り場には乗車待ちの列ができています。この日は平日だったので、比較的すぐに乗れましたが、祝日だった前日は温泉街からゴンドラ搭乗まで1時間半もかかる大混雑だったとのこと。
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【9:00 ゴンドラ頂上駅】
約10分で頂上駅に到着。駅からすぐのところに薬師岳展望台があるので、寄ってみると…
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(画像クリックで拡大)
【9:02/9:10 薬師岳展望台 標高1360m】
うわぁ、すげぇ…。しばし絶句。山腹一面が紅葉で彩られているではありませんか!
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絶景を仰いで余計に登る気が横溢。さぁ、登りましょう。
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【9:35 仙女平分岐 標高1480m】
仙女平や安達太良温泉へ向かう道との分岐点。ここで休んでいる方もいらっしゃいますが、歩き始めてまだ25分しか経っていないので、さっさと通過しちゃいます。
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他人のことを言えた義理じゃありませんが、平日だというのに登山客が多いのなんの。これだけいりゃ、道に迷いたくても迷えませんね。振り返ると下界に広がる二本松や本宮の街並みが眺望できました。大した勾配じゃないので、運動不足の私でも楽々登坂。中高年ハイカーを次々に追い抜かせていただきました。
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【10:10/10:25 安達太良山頂 標高1700m】
やがて灌木帯が終わってガレが広がり始め、しばらく歩いているうちに「安達太良山頂」と書かれた杭の前までたどり着いてしまいました。登り始めてわずか1時間。
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本当の頂上はその杭から更に先にある岩場の上なので、ひとまずそこを目指すことに。ちょこっとした鎖場があるので、滑りやすい足元に気をつけながら岩の上へあがると、そこには360度の大パノラマが広がっていました。
てっぺんには安達郡青年団の手により紀元2600年(てことは昭和15年)を記念した八紘一宇の石碑が建てられています。全方向の視界を遮るものがない頂の上ですから、八紘一宇のイメージにはぴったりかも。
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左画像はたぶん和尚山方向。右画像は沼の平手前に伸びる尾根。いずれも頂上から撮影。こんな景色を眺めながら、いつものようにおにぎりを頬張って悦に入る私。
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これで下山しちゃうのは何だか物足りなかったので、尾根伝いに鉄山まで足を延ばしてみることにしました。なだらかな尾根なのでガスったら思いっきり巻かれて道を見失いそうですが、そんな時のために、ルート上の随所の岩にはマーキングされています。振り返ると、さっきまでおにぎりを食べていた頂上が、もう小さく見えるほどになっていました。
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赤い火山質の礫が印象的なこの場所は矢筈森分岐。牛の背と呼ばれているんだそうです。ここから下りるのが一般的な安達太良山周回コースですが、今回は東進して馬の背を縦走し、鉄山まで向かいます。
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牛の背からは沼の平のようすが一望できました。沼の平一帯は硫化水素ガスが発生中につき、遭難による死亡事故が発生して以来立入禁止区域となっていますが、この荒涼とした地獄のようなガレを下ると、私が大好きな野湯「沼尻元湯」があるんですね。また行きたいなぁ。
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鉄山へ続くこの尾根の名前は馬の背。なるほど言われてみれば、鞍を載せる馬の背中のように見えますね。狭い尾根を伝いながら、一気に下って一気に登ります。
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【11:00/11:10 鉄山 標高1709m】
安達太良山頂より9m高い鉄山。ちゃんと三角点が埋め込まれていました。この他、安達太良神社と彫られた小さな石碑が、礫を積み上げられてできた小さな山の上に載っかっています。安達太良山頂とは違い、こちらは人影が殆ど見られず、恐山を連想させる不毛で荒涼とした景色が広がるばかり。紅葉とは無縁の世界。ここにいても寂しいので、下山することにしました。
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途中矢筈森分岐(牛の背)までは来た道を戻ります。馬の背からは、これから下るくろがね小屋方面の湯川の谷が一望できました。こちらも紅葉が綺麗だわ。
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【11:35 峰の辻】
矢筈森分岐(牛の背)からひたすら下り、安達太良山頂からダイレクトに下りてくる道とぶつかるところが峰の辻。眺めがよく、広々としているので、ここで休憩する人多し。
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近くにはくろがね小屋を示す道しるべが岩にペイントされていました。
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実に鮮やかな発色だこと。自然界の色彩美って凄い。
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この谷は、東斜面(画像の左側)が黄色、西斜面(右側)が紅色と、紅葉の色がはっきりわかれています。日の当たり方などによって色づきが異なるのでしょうね。
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【12:15/13:15 くろがね小屋】
通年営業の山小屋「くろがね小屋」到着。ここでゆっくり湯浴みさせてもらいました。その様子はまた改めて書きます。
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小屋から谷上へちょっと登ったところが源泉地帯ですが、沼の平同様、こちらも立ち入り禁止。
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紅葉の谷に抱かれてポツンと佇むくろがね小屋。絵になる風景ですね。
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登山道を歩いていると、前方から軽自動車がこちらへ走ってくるではありませんか! こんな道を車が走れるのか。ちょうど小屋が工事中でしたので、その関係者だと思います、凸凹で車幅いっぱいの狭い登山道を運転するのは、さぞかし大変でしょうね。ご苦労様です。
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くろがね小屋付近から、登山道の横を這うように、引湯管が設置されています。この引湯管によって岳温泉のお湯が供給されているわけですね。
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途中、金明水と称する水場と遭遇。湯上りの火照った体に、冷たい水が滲み渡ります。
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【14:15 鳥川橋】
なだらかな台地が広がりレンゲツツジが群生する勢至平が終わる辺りで、新道(馬車道)と旧道(登山道)が分かれるポイントがあり、旧道を下りたほうがショートカットできるのですが、雨上がりのため道がぬかるみ、とても滑りやすい状態だったので、遠回りですが歩きやすい馬車道を選択。ジグザグ道をすいすい下り、あっという間に鳥川橋。ゴールはもうすぐですが、まだ歩き足りないので、脇道に入って渓谷へ寄り道してみました。
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鳥川の渓谷。鬱蒼と木々が茂る中、小さな滝が連続していましたが、とにかく足元が悪く、見事な紅葉を十分に堪能しちゃった後だったので、あんまり印象に残っていません。
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【14:45 奥岳登山口】
スタート地点に無事帰還。お疲れ様でした。
安達太良山の紅葉は聞きしに勝る、錦絵のような素晴らしい絶景でした。お客さんが全国から集まってくるのも頷けます。
登りをゴンドラで短縮することができるうえ、山の勾配自体も比較的なだらかなので、さほど疲れることなく、ハイキング気分で登山を楽しむことができました。まさに初心者向きのコースだと思います。
今回たどったルート(鉄山の往復を除く)は「日本いで湯百名山登山ガイド〈上巻〉」