物心ついた頃から、息子は列車が大好きだった。ふつうの絵本も好きだったけれど、夜寝る前に、何か読んであげようというと、必ず「特急列車」の本を一緒に、持ってきた。
あまり言葉もなく、ただ「小田急ロマンスカー」「箱根登山鉄道」「寝台特急ふじ」・・etc、列車の絵が描いてあって、名前が書いてあるだけの本だった、と思う。さほど、面白いとは思えないのに、息子は好きで好きでたまらないようで、いつも私が読むのに合わせて、一緒に列車の名前をいった。
子ども達が少し大きくなると、海外だけではなく、国内旅行にも、一緒に出かけるようになった。
中でも、一番の大旅行は九州の大分。一緒にイギリスを旅した友人、S子さん一家が住んでいたので、夏休みや春休みに、よく遊びに行った。その都度、阿蘇や別府、湯布院、天草などに足をのばした。
左:阿蘇
右:別府
最初に大分に行くことにしたのは、息子が小学校2年生の時だった。こういうチャンスはめったにないので、夜行寝台の「ふじ」で行くことにした。ブルートレインに乗るのは、生まれて初めて。息子は予想通り、大喜びした。
何回か九州に行くうちに、息子は、「一人で夜行寝台に乗りたい」といいだした。
それで、息子に条件を出した。「一人で東京駅まで行って、列車に乗れるようになったら。」
東京駅までついて行ってあげて、「ふじ」に乗せてあげれば、誰だって、朝になれば大分に着いている。それでは、あまりに簡単すぎると思った。
けっこう難しいハードルだったが、6年の春休みに、とうとう行くことになった。といっても、一人で行かせて、全て友人の家に世話になるわけにはいかないので、翌日の「ふじ」で、娘と私も二人で追いかけることにした。S子さんにはお世話をかけることになったが、大分駅までは、息子を迎えにいってくれることになった。
息子は、夜と朝のお弁当を、どこかに置き忘れてなくしたり、それなりに大変なことはあったが、初めての一人旅はなんとか遂行された。楽しさ半分、でも心細さも半分という旅だったようだ。
そんな息子を近くで見ながら、「自転車で行こう!」の続き「ブルートレインで行こう!」はできあがった。本の中では、ストーリーの進行上、主人公が行くのは、青森になったけれど。
(トップの写真:初めて乗った「ふじ」で。一人で宮崎まで寝台で帰る中学生の男の子と一緒になった。この子と出会ったことで、その後一人で行きたいという願望が生まれたようだ)
あまり言葉もなく、ただ「小田急ロマンスカー」「箱根登山鉄道」「寝台特急ふじ」・・etc、列車の絵が描いてあって、名前が書いてあるだけの本だった、と思う。さほど、面白いとは思えないのに、息子は好きで好きでたまらないようで、いつも私が読むのに合わせて、一緒に列車の名前をいった。
子ども達が少し大きくなると、海外だけではなく、国内旅行にも、一緒に出かけるようになった。
中でも、一番の大旅行は九州の大分。一緒にイギリスを旅した友人、S子さん一家が住んでいたので、夏休みや春休みに、よく遊びに行った。その都度、阿蘇や別府、湯布院、天草などに足をのばした。
左:阿蘇
右:別府
最初に大分に行くことにしたのは、息子が小学校2年生の時だった。こういうチャンスはめったにないので、夜行寝台の「ふじ」で行くことにした。ブルートレインに乗るのは、生まれて初めて。息子は予想通り、大喜びした。
何回か九州に行くうちに、息子は、「一人で夜行寝台に乗りたい」といいだした。
それで、息子に条件を出した。「一人で東京駅まで行って、列車に乗れるようになったら。」
東京駅までついて行ってあげて、「ふじ」に乗せてあげれば、誰だって、朝になれば大分に着いている。それでは、あまりに簡単すぎると思った。
けっこう難しいハードルだったが、6年の春休みに、とうとう行くことになった。といっても、一人で行かせて、全て友人の家に世話になるわけにはいかないので、翌日の「ふじ」で、娘と私も二人で追いかけることにした。S子さんにはお世話をかけることになったが、大分駅までは、息子を迎えにいってくれることになった。
息子は、夜と朝のお弁当を、どこかに置き忘れてなくしたり、それなりに大変なことはあったが、初めての一人旅はなんとか遂行された。楽しさ半分、でも心細さも半分という旅だったようだ。
そんな息子を近くで見ながら、「自転車で行こう!」の続き「ブルートレインで行こう!」はできあがった。本の中では、ストーリーの進行上、主人公が行くのは、青森になったけれど。
(トップの写真:初めて乗った「ふじ」で。一人で宮崎まで寝台で帰る中学生の男の子と一緒になった。この子と出会ったことで、その後一人で行きたいという願望が生まれたようだ)