紅蓮(ぐれん)のポケット

子どもの本の作家・三輪裕子のふつうの毎日
2015年夏。三宅島で農業を始め、東京と行ったり、来たりの生活になる

秋田・乳頭山遭難

2005-03-31 17:05:16 | 3・山の日記
3月29日、乳頭山に日帰り登山にでかけて遭難した43人が、一夜明けた翌30日、33時間ぶりに無事保護された。一行は、みな60歳すぎの山楽会のメンバー。
今朝の新聞を読んで、私なりに、自分が山に行く時の教訓として、いろいろ考えた。

◆天気がくずれそうだとわかっているのに、登ったのは、やはり無謀か。
しかし、何十回も登っている山だという。何十回というと、自分の家の庭みたいなものだろう。私でも予定していたら、登ってしまうかもしれない。

◆ただ、人数が多すぎた。山では、少人数だと登り下りに時間がかからないが、人数が多くなるほど、時間がかかる。

◆43人に対して3人用のテント(ツェルトか)が3つ。14人がそれをかぶり、あとの人は、ポリ袋を足に巻いたとのこと。ツェルトは、雪の山には必要だなとあらためて思う。

◆でも、かぶれなかった人が、30人近くいたわけだ。やはり、迷ったと思った時点で、昼ご飯を食べた山小屋にもどるべきだったのではないか。(疑問)

◆当初考えていたのとは、全く逆方向に下っていたというが、なぜそういう事態におちいったのだろう。コンパスなどは出して確かめたのだろうか。(疑問)

◆それにしても、一晩で70cmの新雪が積もったとのこと。この時期ではめずらしい。にもかかわらず、43人中、軽い凍傷の人がいただけで、あとの人は全員元気だった。やはり、リーダシップをとれる人がいたからだろう。

◆今回も、山から携帯で連絡をしてきている。無線をもたないで登る場合、携帯は必携。
追記)ただし電波は基本的に通じないので、安易に頼ってはいけない。

◆リーダー、73歳の男性の言葉。
「メンバーはみな60歳過ぎだが、準備は十分で体力も日常的に鍛錬していたので不安はなかった」
記者会見をテレビで見ていないが、きっぱりとこういうことをいえる人がついていたので、43人みな無事に下山できたように思われる。

◆リーダーの言葉を読んで、私もあと20年は山登りができそう。それも初心者向けの冬山には登れそうだとわかって、実は少し勇気づけられた。

43人のみなさん、無事下山おめでとうございます。