経済なんでも研究会

激動する経済を斬新な視点で斬るブログ。学生さんの就職準備に最適、若手の営業マンが読めば、周囲の人と差が付きます。

円安でも 貿易収支は赤字に

2017-06-21 07:34:11 | 貿易
◇ LNGなどの輸入価格が上昇 = 財務省は19日、5月の貿易統計を発表した。それによると、輸出は5兆8514億円で前年比14.9%の増加。輸入は6兆0547億円で17.8%の増加だった。その結果、貿易収支は4か月ぶりに2034億円の赤字となっている。輸出で伸びが目立ったのは自動車、鉄鋼、船舶など。輸入で増えた品目はLNG(液化天然ガス)、石炭、原油・粗油だった。

貿易収支を地域別にみると、対アメリカは4111億円の黒字。対アジアも3091億円の黒字だったが、対EUは405億円の赤字。また対中国も3118億円の赤字。対中東は4688億円の赤字となっている。ここで驚くのは、中国からの石炭輸入が前年の5倍以上に跳ね上がったこと。中東からの輸入と合わせて、相変わらずエネルギーの輸入が最大の赤字要因になっている。

この5月の為替レートは、平均値で111円47銭。前年より2.3%の円安だった。輸出はアメリカやアジア諸国の景気回復と円安に助けられて、15%近くも伸びている。にもかかわらず貿易収支が赤字に落ち込んだのは、エネルギー素材の輸入価格がやはり円安で高騰した影響が大きい。

もちろん、2000億円程度の貿易赤字を問題視する必要はない。だが5月の貿易統計をみると、円安が必ずしも日本経済にプラスとは限らないことが判る。と同時に、いつまでも高いエネルギーを大量に輸入する体質でいいのか。改めて考えさせられる。日本のエネルギー計画は、どこに行ってしまったのだろうか。

      ≪20日の日経平均 = 上げ +162.66円≫

      ≪21日の日経平均は? 予想 = 下げ


Zenback

<script type="text/javascript">!function(d,i){if(!d.getElementById(i)){var r=Math.ceil((new Date()*1)*Math.random());var j=d.createElement("script");j.id=i;j.async=true;j.src="//w.zenback.jp/v1/?base_uri=http%3A//blog.goo.ne.jp/prince1933&nsid=145264987596674218%3A%3A145266740748618910&rand="+r;d.body.appendChild(j);}}(document,"zenback-widget-js");</script>