経済なんでも研究会

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次の標的は 日本 : トランプ貿易戦略

2018-04-05 09:26:54 | 貿易
◇ 為替条項も要求してくる? = アメリカの通商代表部は先週末、トランプ大統領と議会に「貿易障害報告書」を提出した。そのなかで、日本については①コメやジャガイモなど農産品の市場開放②自動車の非関税障壁を撤廃③羊肉の輸入規制を解除――などを強く要求している。このうち自動車に関しては、日本政府の承認手続きに問題があると指摘した。総じて想定外の主張は見受けられない。やはり焦点は農産物だろう。

一方、アメリカ政府は先週、韓国とのFTA(自由貿易協定)見直し交渉がほぼ合意に達したと発表した。アメリカ側が韓国からの輸入鉄鋼には関税をかけない代わりに、韓国はアメリカ向けの鉄鋼輸出を17年実績の7割に自主規制する。トランプ大統領が在韓米軍の削減まで持ち出した脅しに、韓国側はあっさり屈した形だ。

驚いたのは、FTAの付帯協定として「為替条項」が付記されたこと。通貨の切り下げを禁ずるという内容で、この種の取り決めが貿易協定に盛られるのは珍しい。罰則規定などはないが、韓国の通貨が下落した場合、アメリカはその詳細な経緯を報告するよう求めることができる。トランプ大統領が特にご執心だったようだ。

さて、安倍首相は今月中旬にも訪米し、トランプ大統領と会談する。アメリカ側は待ってましたとばかり、いろいろな要求を突き付けてくるだろう。それに対して、どうも“ゼロ回答”とは行かなくなってきたようだ。特に為替条項などを押し付けられると、日銀は立場がなくなる。ゼロ金利政策のおかげで「円安になった」と自ら宣伝してきたからである。安倍外交の真価が問われる場面が近づいてきた。

      ≪4日の日経平均 = 上げ +27.26円≫

      ≪5日の日経平均は? 予想≫= 上げ


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