◇ 3月のETF買い入れは過去最大 = 日銀の発表によると、3月末時点のETF(上場投資信託)保有額は18兆9348億円だった。前年に比べて約6兆円の増加。特に3月中の購入額は8300億円を超し、月間としては過去最大を記録した。アメリカの長期金利上昇や米中間の貿易戦争で、3月の株式市場は大揺れ。日経平均は月間614円の値下がりだったが、これだけの下げで済んだのは日銀の大量購入があったためだ。
日銀が発表したETFの保有額は、購入時点の簿価を積算したもの。これを現在の株価で計算し直すと、約24兆円に膨れ上がる。株価の値上がりで、日銀は5兆円も儲かったわけだ。東証1部の時価総額は現時点で約649兆円。したがって、日銀はその3.7%を保有していることになる。日本最大の大株主であることに間違いない。
正確に言うと、日銀は法律によって民間会社の株主になることを禁じられている。このため市場でETFを買うときは、信託銀行に委託する。だから法律的には、信託銀行がETFを保有しているわけだ。しかし実質的に購入の主体は日銀であり、保有者も日銀である。しかも買うことはあっても売ることはない特別な大株主なのだ。
日銀によるETFの保有が増えるにつれて、その副作用も明白になってきた。まず株式市場が本来の需給関係を反映しなくなったこと。次にETFのなかには業績が芳しくない会社も含まれているが、日銀の買いでその銘柄も値上がりしてしまうこと。日銀は今年度も6兆円のETFを買い入れる方針だから、副作用の方もそれだけ強まって行く。
≪11日の日経平均 = 下げ -107.22円≫
≪12日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
日銀が発表したETFの保有額は、購入時点の簿価を積算したもの。これを現在の株価で計算し直すと、約24兆円に膨れ上がる。株価の値上がりで、日銀は5兆円も儲かったわけだ。東証1部の時価総額は現時点で約649兆円。したがって、日銀はその3.7%を保有していることになる。日本最大の大株主であることに間違いない。
正確に言うと、日銀は法律によって民間会社の株主になることを禁じられている。このため市場でETFを買うときは、信託銀行に委託する。だから法律的には、信託銀行がETFを保有しているわけだ。しかし実質的に購入の主体は日銀であり、保有者も日銀である。しかも買うことはあっても売ることはない特別な大株主なのだ。
日銀によるETFの保有が増えるにつれて、その副作用も明白になってきた。まず株式市場が本来の需給関係を反映しなくなったこと。次にETFのなかには業績が芳しくない会社も含まれているが、日銀の買いでその銘柄も値上がりしてしまうこと。日銀は今年度も6兆円のETFを買い入れる方針だから、副作用の方もそれだけ強まって行く。
≪11日の日経平均 = 下げ -107.22円≫
≪12日の日経平均は? 予想 = 上げ≫