◇ 貿易戦争に荒れる市場 = 米中間の貿易戦争が緊張度を増し、株価の振幅が拡大している。たとえば4日のダウ平均は午前中510ドルも下げたが、終り値では230ドルの上昇となった。貿易戦争の進展を心配していたところへ、ロス商務長官の「武力戦争でも最後は交渉で終わる」という発言が伝わったためである。理由はどうであれ、このように日中の値幅が拡大することは、市場の不安定な空気を反映したものだ。
ダウ平均は先週170ドルの値下がり。貿易戦争のほかに、トランプ大統領がアマゾンの商法を批判したことも影響した。一方、日経平均は113円の値上がり。貿易戦争に対する警戒感も強いが、日銀や年金基金の買い出動と円相場の下落が、株価の下支えになっている。ただ市場の空気は、やはり重苦しい。
現在の米中両国の姿勢からみると、たとえ水面下の交渉があったとしても、決着までにはかなりの時間がかかりそうだ。問題はその間の緊張感に、世界経済が耐えられるかどうかだろう。仮に耐えられなければ、世界同時好況は終局を迎える。そうなれば、長期にわたった株価の上昇局面も基盤を失う。市場が心配するのは、この点である。
今週は9日に、3月の消費動向調査と景気ウォッチャー調査、2月の国際収支。11日に、3月の企業物価と2月の機械受注。アメリカでは10日に、3月の生産者物価。11日に、3月の消費者物価。13日に、4月のミシガン大学・消費者信頼感指数。また中国が11日に、3月の消費者物価と生産者物価。13日に、3月の貿易統計を発表する。
≪9日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
ダウ平均は先週170ドルの値下がり。貿易戦争のほかに、トランプ大統領がアマゾンの商法を批判したことも影響した。一方、日経平均は113円の値上がり。貿易戦争に対する警戒感も強いが、日銀や年金基金の買い出動と円相場の下落が、株価の下支えになっている。ただ市場の空気は、やはり重苦しい。
現在の米中両国の姿勢からみると、たとえ水面下の交渉があったとしても、決着までにはかなりの時間がかかりそうだ。問題はその間の緊張感に、世界経済が耐えられるかどうかだろう。仮に耐えられなければ、世界同時好況は終局を迎える。そうなれば、長期にわたった株価の上昇局面も基盤を失う。市場が心配するのは、この点である。
今週は9日に、3月の消費動向調査と景気ウォッチャー調査、2月の国際収支。11日に、3月の企業物価と2月の機械受注。アメリカでは10日に、3月の生産者物価。11日に、3月の消費者物価。13日に、4月のミシガン大学・消費者信頼感指数。また中国が11日に、3月の消費者物価と生産者物価。13日に、3月の貿易統計を発表する。
≪9日の日経平均は? 予想 = 上げ≫