経済なんでも研究会

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100倍に薄めたら : 原発処理水 (下)

2019-12-27 07:48:18 | 原発
◇ ≪10万分の1≫にして海に流す = 福島第1原発の敷地内に林立するタンクに貯め込まれた120万トンの処理水。そこに含まれる放射性物質トリチウムの量は、ごく微量だ。大気中に自然に含まれているトリチウムの濃度の1000分の1だという。だから国際的にも海に流すことが認められており、世界中の原発や日本国内の原発も、同様の処理水を海に放出している。

しかし地元の漁業者は、この程度の説明では納得しない。原発事故のあとの風評被害で、魚が全く売れなくなった。最近になって、ようやく売り上げも回復してきた。そこへ処理水を海に流せば、再び風評被害に見舞われるのではないか。漁業者たちの心配も、よく理解できる。そこで解決策を――。

海岸に大きなプールを作り、そこで処理水に海水を加えて100倍に希釈する。つまりトリチウムの濃度を、自然濃度の10万分の1にまで薄めるわけだ。これを少しずつ海に流す。さらに総理大臣とまでは言わないが、経済産業相や環境相は幹部を引き連れて現地をたびたび訪れ、獲れた海産物を食ってみると約束する。

これから日本中で 老朽化した原発の廃炉作業が始まる。汚染水どころか、放射能にまみれた汚染物質、さらには使用済みの燃料棒などが大量に出てくることは明らかだ。政府は困難なコトを先送りすることを止め、もっと毅然とした行動をとらなければ、問題の解決は覚束ない。福島原発の処理水を処理する方策に6年の歳月をかけているようでは、全く先が思いやられる。

       ≪26日の日経平均 = 上げ +142.05円≫

       ≪27日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

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