◇ 行動規制では終息できない = 世界の先進国が、コロナ・ワクチンの争奪戦を展開している。WHO(世界保健機関)の調査によると、7月末の時点でワクチンの臨床実験が行われた事例は26件。このうちの数例は、最終段階の実験に入っている。このため各国政府は複数の製薬会社・研究所との間で、成功した暁には巨額の対価を支払ってワクチンを入手する契約を続々と結んでいる。いわば、ワクチンの“青田買い”だ。
たとえばアメリカは、英アストラゼネカ社や仏サノフィ社など数社と契約。これまでに15億回分のワクチンを確保、100億ドルの支出を決めている。またイギリスは2億5000万回分を契約。EUも独キュアバク社などから9億回分を入手、さらに米J&J社など複数社と交渉中だという。中国とロシアは外国に頼らず、自国での製造を支援する姿勢のようだ。
日本も負けてはいない。すでに英アストラゼネカ社と1億2000万回分、米ファイザー社と6000万回分の購入契約を結んだ。さらに国内の新興企業アンジェスや塩野義製薬を含む6社には、補助金を出して開発を援助する。このように各国が自国民の人数以上にワクチンを入手しようとしているのは、接種が1人2回必要なこと。またワクチンの有効性が不確かなため、何種類かのワクチンを用意したいと考えているからだ。
各国がワクチンの獲得競争に乗り出した理由。それは人々の外出規制や店舗の閉鎖など、経済活動を規制すればコロナ感染者は減少する。しかし規制を緩めれば、感染者は再び増加してしまう。この繰り返しを続けていたのでは、コロナを終息させられない。とすれば、やはりワクチンの力に頼るしかないのではないか。こうした考え方が強まり、ワクチンの争奪戦が始まった。ところがワクチンが入手できたとしても、それで万々歳というわけにはいかない。
(続きは明日)
≪25日の日経平均 = 上げ +311.26円≫
≪26日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
たとえばアメリカは、英アストラゼネカ社や仏サノフィ社など数社と契約。これまでに15億回分のワクチンを確保、100億ドルの支出を決めている。またイギリスは2億5000万回分を契約。EUも独キュアバク社などから9億回分を入手、さらに米J&J社など複数社と交渉中だという。中国とロシアは外国に頼らず、自国での製造を支援する姿勢のようだ。
日本も負けてはいない。すでに英アストラゼネカ社と1億2000万回分、米ファイザー社と6000万回分の購入契約を結んだ。さらに国内の新興企業アンジェスや塩野義製薬を含む6社には、補助金を出して開発を援助する。このように各国が自国民の人数以上にワクチンを入手しようとしているのは、接種が1人2回必要なこと。またワクチンの有効性が不確かなため、何種類かのワクチンを用意したいと考えているからだ。
各国がワクチンの獲得競争に乗り出した理由。それは人々の外出規制や店舗の閉鎖など、経済活動を規制すればコロナ感染者は減少する。しかし規制を緩めれば、感染者は再び増加してしまう。この繰り返しを続けていたのでは、コロナを終息させられない。とすれば、やはりワクチンの力に頼るしかないのではないか。こうした考え方が強まり、ワクチンの争奪戦が始まった。ところがワクチンが入手できたとしても、それで万々歳というわけにはいかない。
(続きは明日)
≪25日の日経平均 = 上げ +311.26円≫
≪26日の日経平均は? 予想 = 下げ≫