経済なんでも研究会

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景気後退は不可避 / アメリカ (上)

2022-07-05 08:19:47 | アメリカ
◇ インフレと金融引き締めで = 「景気後退は避けられそうもない」--こんな声がアメリカの経済界で急速に強まってきた。このため株式市場も、このところ元気がない。非鉄金属などの商品市況も下がり気味だ。ただ景気後退の時期や深さについての見方は、まだバラバラ。一致しているのは「景気後退がやってくる」という警戒感だけである。

景気の下降傾向は、いくつかの経済指標にも表れている。たとえば5月の小売り売上高は6729億ドル、前月より0.3%減少した。住宅着工戸数は14.4%の減少。また6月のISM製造業景況指数は53.0で、2年ぶりの低さとなった。このほかダウ平均株価は6月中に2200ドルの値下がり、銅の国際相場は1年3か月ぶりの安値に沈んでいる。

原因は最近の物価騰貴とFRBによる金融引き締め。物価の上昇で消費者は支出の見直しを余儀なくされ、たとえば自動車や家電、家具などを買い控えるようになった。特にガソリン価格の高騰は、消費者の心理に大きな悪影響を与えている。加えて金融引き締め政策は、当然ながら消費や設備投資を抑制する方向に働く。

そのFRBは「景気よりもインフレの抑制を優先する」姿勢を明確にしている。パウエル議長は最近の討論会でも「労働市場は非常に強く、金融引き締めに耐えうる状態だ」と強調した。したがって、経済界では「景気が多少悪化しても、金融引き締めは続く」と覚悟し始めている。専門家は「政策金利は、この秋のうちに3%になるだろう」と予測している。

                        (続きは明日)

        ≪4日の日経平均 = 上げ +218.19円≫

        ≪5日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

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