◇ 石油・石炭の値下がりで一息ついたが = 日銀は12日、11月の企業物価を発表した。それによると、20年平均を100とした物価指数は118.5。前年比では9.3%の上昇だった。21か月連続で上昇している。このうち輸入物価は契約通貨ベースで8.6%の上昇、円ベースでは28.2%の上昇だった。まだ円安による輸入物価の押し上げが続いている。
品目別にみると、最も大きく値上がりしたのは電力・都市ガス・水道の49.7%上昇。次いで鉱産物が32.9%、鉄鋼が20.9%、紙・パルプが10.8%の上昇。飲食料品は7.2%の上昇だった。516品目中、438品目が上昇している。ただ、ここで注目されるのは石炭・石油製品の価格。前年比でわずか0.5%の上昇にとどまっている。この傾向が持続すれば、物価全体の上昇に歯止めがかかる。
企業物価の上昇が、いちばん激しかったのは9月。前年比で10.3%上昇した。それに比べれば、11月はちょうど1ポイント上昇率が縮小したことになる。ところが品目別に比べてみると、鉄鋼以外はみな11月の方が大きく上昇している。たとえば電力・都市ガス・水道の9月の上昇率は38.8%で、11月を下回っていた。飲食料品も、9月は6.4%の上昇だった。にもかかわらず11月の指数が9月を下回ったのは、石油・石炭製品の価格がほぼ横ばいとなったことが大きい。
エネルギーの国際価格は、ロシア産の供給に不安のある天然ガスが強含み。しかし原油や石炭は目立って下げた。それに加えて円相場が円高に振れたため、日本が輸入する石油・石炭製品も上げ止まったことになる。エネルギーの面からみる限り、これで一息つけたという感じが強い。ただ原油や石炭の国際価格が値下がりしたのは、世界経済に不況の影が忍び寄ったため。そういう意味では、喜んでばかりはいられない。
≪15日の日経平均 = 下げ -104.51円≫
≪16日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
品目別にみると、最も大きく値上がりしたのは電力・都市ガス・水道の49.7%上昇。次いで鉱産物が32.9%、鉄鋼が20.9%、紙・パルプが10.8%の上昇。飲食料品は7.2%の上昇だった。516品目中、438品目が上昇している。ただ、ここで注目されるのは石炭・石油製品の価格。前年比でわずか0.5%の上昇にとどまっている。この傾向が持続すれば、物価全体の上昇に歯止めがかかる。
企業物価の上昇が、いちばん激しかったのは9月。前年比で10.3%上昇した。それに比べれば、11月はちょうど1ポイント上昇率が縮小したことになる。ところが品目別に比べてみると、鉄鋼以外はみな11月の方が大きく上昇している。たとえば電力・都市ガス・水道の9月の上昇率は38.8%で、11月を下回っていた。飲食料品も、9月は6.4%の上昇だった。にもかかわらず11月の指数が9月を下回ったのは、石油・石炭製品の価格がほぼ横ばいとなったことが大きい。
エネルギーの国際価格は、ロシア産の供給に不安のある天然ガスが強含み。しかし原油や石炭は目立って下げた。それに加えて円相場が円高に振れたため、日本が輸入する石油・石炭製品も上げ止まったことになる。エネルギーの面からみる限り、これで一息つけたという感じが強い。ただ原油や石炭の国際価格が値下がりしたのは、世界経済に不況の影が忍び寄ったため。そういう意味では、喜んでばかりはいられない。
≪15日の日経平均 = 下げ -104.51円≫
≪16日の日経平均は? 予想 = 下げ≫