経済なんでも研究会

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景気後退に身構える NY市場 (下)

2022-12-21 07:37:44 | 株価
◇ 危険なのは低格付け債券への投資増加 = 株式市場では、投資する銘柄の厳しい選別が始まった。景気動向との関連性が高いハイテクや商業、金融が売られ、関連性が低い公益事業やヘルスケアなどの銘柄が買われる。もちろん株価が十分に下がれば、ハイテクや商業も買い直されるだろう。しかし傾向的には、こうした選別が当分は続くに違いない。

資金は安全性を求めて、株式市場から債券市場へと移動する。特に国債市場には資金が流入、価格が上昇して金利が低下した。たとえば10年国債の利回りは、一時の4.2%台から3.4%台へ下落。このため日米間の金利差が縮小して、円の対ドル相場も上昇した。またアメリカでは優良債券も買われ、その利回りも同様に低下している。

MMF市場にも、大量の資金が流入した。MMFというのは、短期国債や格付けの高いコマーシャル・ペーパーを中心に運用する投資信託の一種。7月以降の流入額は2570億ドルに達したと推定され、利回りは3.5%程度に上昇している。この金利に惹かれた投資も多いが、MMFはすぐに現金化できるため次の投資先を探す間の‟待合所”的な感じも濃い。

問題なのは、低格付け債券にも資金が流れ始めたこと。もともとリスクが高いために、金利を高くしなければ売れない。最近は周囲の金利が上昇したため、いっそう高い金利を付けるようになった。現在の利回りは平均9%、なかには15%のものもあるという。この高い金利に釣られて、一部の投資家が手を出す。ただリーマン・ショックの経験から、金融機関については買い入れが厳しく規制されてはいる。

        ≪20日の日経平均 = 下げ -669.61円≫

        ≪21日の日経平均は? 予想 = 下げ≫.

Zenback

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