経済なんでも研究会

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巨大予算でも 低成長のワケ (上)

2022-12-27 07:35:25 | 予算
◇ 経済を底上げすることに使われていない = 政府は23日、23年度予算案を閣議決定した。一般会計の総額は114兆3812億円。22年度より6兆7848億円多く、当初予算としては過去最大。22年度は2回にわたって補正予算を編成、予算の総合計は140兆円近くに達した。加えて23年度も巨大な予算案。にもかかわらず、23年度も低成長が続くと予測されている。どうしてなのだろう。

新予算案の内容をみると、社会保障費が36兆8889億円、国債費が25兆2503億円、地方交付税が16兆3992億円。自然増で膨れるこの3費目だけで、全体の7割近くを占める。これに急増した防衛費を含めると、比率は75%に近づく。残りの25%も大半がコロナ対策などに使われ、脱炭素やAIなど積極的に経済成長に貢献すると考えられる支出は2兆円程度しかない。

一方、歳入は税収が69兆4400億円。国債発行が35兆6280億円となっている。歳入に占める借金の比率は31.1%に上昇する見込み。財政状態は、先進国のなかでも断トツに悪い。しかも、その国債は日銀がほとんどを買い取っている。こんな状態が、いつまで続けられるのか。国債の格下げ問題さえ、心配される様相になってきた。

こうした悲劇的な状況を改善するには、経済成長率を上げて税収の増加を図るしかない。しかし成長分野への財政投入が少ないから、それが出来ない。政府は肥大した歳出を削り、バラマキ的な支出を止める。その一方で、将来の経済成長をもたらす分野への支出を増やす。それが出来なければ、日本は地盤沈下するばかりだろう。

                     (続きは明日)

        ≪26日の日経平均 = 上げ +170.62円≫

        ≪27日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

Zenback

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