経済なんでも研究会

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とうとう陥落! 日銀が利上げ (下)

2022-12-23 08:33:51 | 日銀
◇ 経済全体に活、景気は上昇の公算 = 金利が多少でも上がると、まず活気付くのは金融機関だ。これまではゼロ金利で預金は集まらないし、貸し出しても儲からない。それが少しでも多く預金を集めて貸し出せば、ある程度は利益が出せる。本来の銀行業務が、10年ぶりに復活するわけだ。借りる側の企業も、金利を取られるからおカネを効率的に使おうと努力するようになる。ゾンビ企業は潰れるが、それだけ経済全体の生産性は向上する。

住宅ローンが上がるから、建築業界には打撃とよく言われる。だが実際は、もっと上がらないうちにローンを借りて家を建てようと考える人の方が多い。企業も同じ理屈で、早めに融資を受けて設備を更新してしまおうと考える経営者が多いに違いない。政策金利が3%以上にもなれば、金利負担の重さで経済にはマイナス圧力がかかる。しかし2%未満の金利なら、プラス効果の方が強い。

たとえ0.25%の利上げでも、円相場が大幅に上昇した。これが輸入物価に及ぼす効果は、きわめて大きい。少なくともエネルギーや食料品の、これ以上の値上がりにはブレーキがかかるだろう。電気料金やガソリンなどは、値下がりする可能性もある。企業や家計にとっては大助かりで、設備投資や消費を増やす原動力になるかもしれない。

利上げが預金金利にまで波及すれば、景気を押し上げる力は加速する。いま個人と企業は合計700兆円に近い預金を保有している。これにもし0.1%の金利が付けば、年間7000億円。仮にその半分が消費や投資に向けられれば、どうなるか。ゼロ金利政策を止めれば、こうして経済に活が入る。日銀は少なくとも半年前にそうするべきだった。

        ≪22日の日経平均 = 上げ +120.15円≫

        ≪23日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

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