宿泊した千歳楼、館内探検その二。
お手洗いの扉を開けると、そこは大理石とタイルの濃密空間が広がっていた。
大理石の壁に囲まれたトイレに、仕切りにはマーブルタイルとモザイクタイルが
使われている。
仕切りのカーブに沿って貼られるベージュ系のモザイクタイル。
細かい模様は大理石風を意識?
手洗い場はコーナー部分に扇形に設けられてた。
こちらも上部はグリーン系の大理石で。
大理石の産地ならではの、とても贅沢な空間だった。
廊下を歩くと、水車の廃材を利用した装飾窓が見られたり、
洗面所も風流。
李朝の飾り棚が置かれ、
洗面台は、やはり大理石とマーブルタイルが使われている。
もう一か所あった洗面所。
こちらも白とグレーの大理石。
上部にはステンドグラスが入っていた。
ガラス窓の上に小鳥が描かれたステンドグラスが控え目で可愛い。
そして驚いたのがこの男子トイレ。
右手には便器が並び、中央に、こんな大理石でできた噴水がある。
この噴水で手を洗うようになっていたのだろうか?
現在は使用禁止になっていたけど、こんなトイレ初めて見た。
こちらは浴室の近くにあったトイレ。
左手に個室が並んでいるのだけど、その前の広々とした空間。
寄木貼りの床が贅沢。
そして浴室前の洗面所。
こちらはピンクの大理石でコーディネイトされてる。
浴室は白と黒の大理石が市松模様になった床。
ステンドグラスも二か所入ってた。
照明も、アールデコ風のステンドグラスが素敵。
換気口の透かし彫りも凝ってる。
お待ちかねの夕食はしゃぶしゃぶ。
肉、肉、肉ーー!
たらふく食べた。
熱伝導のいい錫製の鍋。
瓢箪のつまみが可愛い。
朝食も盛りだくさんでお腹いっぱいに。
朝食前に、付近を散歩。
こちらは天ぷら小屋と呼ばれる建物。
昭和天皇の奥さんである香淳皇后が来られた際に、天ぷらで
おもてなしをしたという建物が残されている。
更に下っていくと、豆馬亭という明治13年創業の老舗の旅館もあった。
朝食後は、更にひとつ空いたお部屋も見学させて頂けた。
こちらは「竹の間」
名前の通り、竹尽くしの部屋。
細竹が描かれた襖。枠は春慶塗だそう。
竹の床柱が入った床の間。
細かな彫刻が入った李朝のキャビネット
こちらの部屋の畳は半帖畳になっていて、畳の半分を交互にし、
半畳を商売繁盛と掛けてるのだそう。
面白いなあ。
天井は竹の網代板を煤竹で押さえた棹縁天井に。
たくさんのお部屋を案内していただき、すばらしい建物も存分に満喫することができた。
建物の老朽化もあって維持されるのは本当に大変かと思われるけど、
一人でも多くのお客さんに来て頂いて、いつまでも続いていって欲しいものだ。