千里寺から関西大学へやって来た。
博物館で、関西大学と村野藤吾~建築図面・絵画・写真~の展示を観覧。
展示は関西大学創立80周年記念として建設された円神館についてで、
ちょうど学芸員によるギャラリートークが始まったので、参加することに。
一通り建設当時の写真や図面を見て解説して頂いた後は
実際の円神館へも案内して頂き、レクチャーを受けた。
円神館は当初は経済、商、工学部の三つの学部の専門図書館として建てられた
円形の建物。
現在はITセンターとして活用されている。
ドーナツ状の3階部分を16本の柱が支え、2階の箱型の部屋が吊り下げられる形状になっていて、直径35mの円形の建物の中には10m四方の中庭空間があるそう。
残念ながらやはりこの日も内部には入れなかったが。
天井と柱が接する部分はくぼみが付けられ、鉄製のリングがはまっている。
遠くから見ると、柱が天井面と繋がっているように見えないというような工夫がされている。
そしてありとあらゆる角という角は面取りされているという。
コーナー部分が面取りされた箱状の部屋。
三階部分は壁や窓が凸凹状に四層に分けてデザインされ、
壁や柱に使われている素材もザラザラした質感であるなど、遠くから見た時の
やわらかい陰影を考えたものだという。
細かいところまでこだわった村野藤吾の丁寧なデザインをいろいろと解説して頂いた。
円神館以外にも他の建物も案内して頂き、ミニキャンパスツアーを楽しんだ。
博物館の方では、村野藤吾の展示以外にも「占領下日本の輸出商標」
という海外輸出用の綿布や絹布用の商標の展示もあった。
簡文館の照明を落とした状態で、天窓の明かりも体験。