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ハンガリー&チェコの建築&タイル旅2023【ジョルナイタイルの宝庫・ゲッレールト温泉】

2023-06-15 | ハンガリー&チェコのタイル&建築旅2023

ブダペストで最も楽しみにしていたタイルスポットのひとつ、ゲッレールト温泉。朝6時開店とガイドブックに書かれていたので訪れてみると、なんと扉は閉ざされていた。
ショックを受けつつ通りすがりの人に藁をもすがる思いで尋ねてみると、オープン時間が変わったみたい。
よく見ると張り紙がされてて、どうも開店時間が9時からになったようだ。
よかった〜
改めて出直し。


エントランスを入ると、そこにはもうタイル空間が、広がってた。


浴場内に少しタイルがあったのは知ってたが、まさかエントランスからこんな贅沢なタイル空間が味わえるとは!
六角柱には、細かいモザイクタイルがびっしり。



一枚一枚色むらのある深みのあるモザイクタイルが貼られていて、



柱の下部は、ブルーとえんじ色も交えた渋い取り合わせ。
このブルーがとても鮮やかできれいな発色。



土台に貼られたタイルは、薄水色に赤みがかかった窯変タイルに、ボタンのようなえんじ色のタイルは光沢が見られる。


柱や壁面だけでなく、床面にもタイルが貼られ、無釉モザイクタイルで描かれた華やかな模様は、ハンガリーの民族的な意匠。


それにしても色の取り合わせがとても美しい。
この床に、この柱の取り合わせ、最高~


中央の文様を縁取るタイル。



天井の意匠は、イスラム風だったので、エントランス全体はイスラム空間をハンガリー調に?味付けした感じなんだろうか~


エントランスホールからなかなか動けずにいたが、
まだまだ先が続く。
床面をたどると、受付ブースのあたりは、少し明るめの黄色が加わり、色調もガラッと変わった。


縁取る文様も多種多様。
まるでチロリアンテープのようなタイル文様。





受付ブースで、チケットを購入すると、その先は、
天窓からの採光が明るいホールへ。


ヴォールト天井にはステンドグラスが入れられていて、
とても華やか。




床のタイルはシンプルなパターン。


浴場へは、手前に入口があるのだけど、
まだ先にもう一つホールがある。


天井を見上げると、このドーム状のステンドグラス!


その下には、これまた緻密なモザイクタイルで描かれた草花や白鳥が。






とにかく花モチーフが可愛い!




そして突き当りには、半円ドームの中に壁泉。



壁泉の壁面も全てモザイクタイルで覆いつくされているのだ。


それにしてもこの釉薬の色合いと色合わせ。
渋いし、かわいいし・・超自分のツボをついてくる。



辰砂のような色合いのものもある。


更に壁泉の中を覗き込むと、
中にも放射状にモザイクタイルで文様が描かれてた。


うおおぉ、ここまでモザイクタイルにこだわった空間、、
ヨーロッパで、こんなモザイクタイル使いに出会えるとは思ってなかった。
これは4年前に訪れたポルトガルでは見られなかった。
もう温泉に入る前にすっかりノックアウトされてしまった。


温泉への通路にも柱に重厚なタイル使い。


そしていよいよ温泉へ。
温泉は男女混浴の為、要水着着用。そして写真撮影もOK。
今更水着なんて着れたもんじゃないので、ほぼ服のような水着を着て、
更にラッシュガードのパーカーを羽織る。
まずは、カメラを持って偵察に。
温泉といっても、プールのようなお風呂もあり、
こちらの温泉は、水泳帽着用必須で、泳ぐための温泉。


テラコッタの列柱が並ぶ。




柱に彫り込まれた文様は、草花や、


動物などをモチーフとしたもの。


こんな噴水もあったり、


壁面にはテラコッタの上に鮮やかな色のセラミックが美しいオブジェ。


腰壁にも贅沢にタイルが使われている。


そして、更にその奥の温泉へ。
うおおおおぉ、なんじゃこれはーー


こんなに美しく、かわいい温泉があっていいの?!
っていうくらいの可愛さ!
アーチの縁飾りーー


これらは全てタイルに覆われているのだ。
優しい色合いの水色のタイルをベースに、子供たちの像や草花をモチーフとした陶製の飾り。



ここは天国?!


壁線の背面は、なんと細かなモザイクタイルで文様が描かれている。


もう一方の浴槽の壁泉には、二匹の亀を小脇に抱えた幼児の姿。


モザイクタイルの貼られた壁面にぽつぽつとボタンのような飾りに、透かし彫りの陶板。仕切りのボーダーもボリュームのあるレリーフタイルが。



浴槽との境の仕切り壁と柱もこの通りの凝りよう。


出入口の両脇柱はそのままおじさんの顔が貼り付いた壁泉に。


二つの浴槽の間の床面に貼られたモザイク装飾。
水色とこげ茶の組み合わせがいいな~



1ピースが揺らめくような曲線のタイルの組み合わせ。


そして、シャワーブースまでもがモザイク尽くしだった。
各ブースの間にはモザイク円柱が立つ。










のっぺりと見える壁も全てこんなモザイクタイルなのだ。



天窓から明かりが降り注ぎ、正に天国的温泉。。


一旦カメラをロッカーにしまった後、もう一度ゆっくり湯舟につかる。
ああ、至福のひととき。。


温泉のから出た後も建物散策。
2階へも上がってよいと言われたので上がらせて頂く。


2階にも美しいステンドグラスがはめられていて、
自然光が入りとても明るい。


2階はマッサージ室として使われているようで、
部屋が並ぶ回廊には楕円形の階段状にドーム型となったステンドグラスが
いくつも入れられていた。



こんなステングラスを眺めながら受けるマッサージも贅沢だなあ。
時間もお金もないので、さすがにマッサージは受けなかったが;

とにかくもう、自分の想像の域を遥かに超えた、タイル尽くしの温泉に、心の中で感嘆の雄叫びを上げ続けたひとときだった。。


ところで、ゲッレールト温泉には、ゲッレールトホテルが、隣接してるので、ホテルも見たいな、と思っていたのだが、、
なんとホテルは、閉められ、閑散とした状態なっていた。
まさかコロナで打撃を受けて閉業とか?!
ちょっと心配、、また復活を望みたい。


ゲッレールトホテル前には、ジョルナイ製の噴水もある。
このブルーは、ゲッレールト温泉のテーマカラーでもあるなあ。


天辺には、エオシン釉が美しく輝く蕾のようなオブジェ。



コメント
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